2026年9月23日水曜日

NTT株はなぜ160円を割れた?2024年以降の下落背景を業績・配当・株主還元から整理

NTT株はなぜ上がらないのか、160円割れまでの背景を整理

NTTは、業績が大きく崩れている会社ではありません。

配当も増配基調が続いており、2026年度は年間5.4円を予定。 会社計画どおりなら16期連続増配となります。

それでも、2024年から2025年前半にかけて、NTT株は下落基調が続き、一時145円台まで下がりました。

私自身、2024年4月に176.9円で信用買いを始めましたが、その後は160円台、150円台へ下落。 160円を割ったところでは「かなり安くなったのでは」と考え、さらに買い増していきました。

最終的に、信用建玉は36万株まで膨らみます。

この記事のポイント
・NTTは業績悪化だけでは株価の弱さを説明しにくい
・安定性は高い一方、大幅な利益成長を期待する銘柄とは性格が違う
・25分割で買いやすくなったが、それ自体が株価上昇を保証するものではない
・私は160円割れを割安と判断し、最終的に36万株まで買い増した

業績が大きく崩れているわけでもない。配当も増えている。

それなのに、なぜ株価は弱かったのか。

今回は、NTT株を見るうえで重要だと思う業績、成長期待、株式分割、配当、株主還元という点から振り返ります。

業績悪化だけでは説明できないNTT株の下落

まず確認したいのが業績です。

NTTの2025年度連結決算では、営業収益は14兆4,091億円と過去最高を更新しました。 営業利益は1兆7,062億円、当期利益は1兆370億円で、前年から増収増益となっています。

2026年度の会社予想でも、営業収益は15兆600億円、営業利益は1兆7,100億円を見込んでいます。 一方、当期利益は9,800億円と前年を下回る予想です。

少なくとも、

「業績が急激に悪化したから株価が下がった」

と単純に説明できる状況ではありません。

通信事業を中心に大きな収益基盤があり、利益も1兆円規模です。

ただし、業績が安定していることと、株価が大きく上昇することは別です。

安定感はあるが、高成長株ではない

NTTは国内通信を中心に、法人向けICTやデータセンター、グローバル事業など幅広く展開しています。

一方で、成熟した国内通信市場を大きな収益基盤としている会社でもあります。

2026年度予想でも売上は増えるものの、営業利益は前年とほぼ同水準です。

つまり、

安定性は高いが、利益が毎年大きく伸び続ける企業とは性格が違う。

ここはNTT株を見るうえで重要だと思います。

業績が悪くなくても、将来の利益成長への期待が強くならなければ、株価評価が大きく切り上がるとは限りません。

25分割で「買いやすい株」になった

NTT株の大きな変化の一つが、2023年7月の1株から25株への株式分割です。

会社は、新NISAの開始を見据えて最低投資金額を引き下げ、幅広い世代に株主になってもらうことを目的の一つとしていました。

この分割によって、NTT株はかなり買いやすくなりました。

有名企業で、少額から購入でき、配当もある。

個人投資家にとって入りやすい銘柄になったことは間違いありません。

ただし、

買いやすくなったことと、株価が継続的に上昇することは同じではありません。

株式分割そのものは企業価値を増やすものではありません。 株主数が増えたり売買が活発になったりしても、それだけで株価が上がり続けるわけではありません。

株式分割を株価下落の直接的な原因と考えることはできませんが、分割後のNTT株を見るうえでは押さえておきたい変化だと思います。

NTT株価の推移 2024年1月から2025年7月 176.9円で買い開始後160円割れ

※2024年1月から2025年7月までのNTT株価推移を月次終値ベースで整理した記事用チャートです。

配当は魅力だが、株価下落を完全には防げない

NTT株の大きな魅力の一つが配当です。

年間配当は、

2024年度:5.2円
2025年度:5.3円
2026年度予定:5.4円

と増配が続いています。

派手な増配ではありませんが、長期保有を考えるうえでは安心材料になります。

私自身も、

「業績が大きく崩れていない」
「配当もある」

という点を、下落局面で買い増す理由の一つにしていました。

ただし、配当があるから株価下落を気にしなくていいわけではありません。

年間配当が5円程度あっても、株価が10円、20円下がれば、それ以上の含み損になります。

特に信用取引の場合は、そこに金利負担も加わります。

現物で長期保有するのと、信用で長期間持つのでは、同じNTT株でも意味がかなり違います。

160円割れを私は「安い」と判断した

株価が160円を割ったとき、私はかなり割安感を感じていました。

業績は大崩れしていない。
配当も続いている。
NTTの事業基盤も簡単には揺らがない。

それなら、160円を下回った水準は安いのではないか。

そう考えたわけです。

ただ、今振り返ると、

「以前より安くなった」と「株価として割安」は同じではありません。

株価は過去の価格だけで決まるものではありません。

今後の利益成長、市場からの評価、金利、需給、投資家の期待など、さまざまな要素が重なります。

160円を割った後も株価が弱かった以上、自分が考えていたよりも市場の評価は慎重だったということです。

配当だけでなく、自社株買いも続く

NTTは配当だけでなく、自己株式取得も継続しています。

2026年3月までの累計自己株式取得額は約5.9兆円。 2026年5月にも、2,000億円を上限とする自己株式取得を決議しています。

配当と自社株買いの両方を行っている点は、株主還元を見るうえではプラス材料です。

それでも株価が一直線に上がるわけではありません。

NTT株を見ていると、

「良い会社」と「すぐ株価が上がる会社」は別

ということを改めて感じます。

私は176.9円から買い始め、36万株まで増やした

ここからは、私自身の売買の話です。

NTTを最初に信用買いしたのは2024年4月。 買値は176.9円でした。

当初は、上昇していた株価の流れに乗って利益を狙うつもりでした。

ところが、その後は逆方向へ進みます。

160円台、150円台と下落。

そこで損切りするのではなく、

「業績と配当を考えれば、そのうち戻るだろう」

と考え、さらに買い増しました。

最終的な信用建玉は36万株です。

株価150円なら、建玉は約5,400万円。

36万株なので、株価が1円動くだけで評価損益は36万円動きます。

この取引で感じたこと
NTT株が割安かどうかを考えることと、どこまでポジションを増やしてよいかは別問題でした。
36万株まで増えた時点では、銘柄分析以上にポジション管理の方が重要になっていました。

NTT株の下落から学んだこと

NTT株の値動きを一つの理由だけで説明するのは難しいと思います。

業績は大きく崩れておらず、配当も増え、自社株買いも続いています。

一方で、高い利益成長を期待されるタイプの企業とは性格が違います。

私自身は、

「業績が悪くない」
「配当がある」
「160円を割れば安い」

という考えから買い下がりました。

ただし、その判断を根拠に信用建玉を36万株まで増やしたことは別問題です。

銘柄分析とポジション管理は分けて考える必要がある。

この取引で一番強く残った反省点です。

36万株までナンピンした実際の売買

この記事では、NTT株が弱かった背景を中心に整理しました。

実際の売買では、176.9円から買い始め、下落するたびに買い増し、最終的には36万株まで信用建玉が膨らみました。

なぜ損切りせず買い続けたのか。 どのように36万株まで増えたのか。

詳しい売買履歴は、第1部で振り返っています。

→ NTT株を176.9円から36万株までナンピン①|160円割れでも買い増した理由

その36万株は、最終的に154円台で全返済しました。

ところが、返済後に株価は160円まで上昇。 その後は再び急落します。

→ NTT36万株を売買益18万円で全返済②|154円台で売った後160円まで上昇

参考資料

投資に関するご注意

本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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