今回から、ソフトバンクグループの取引を振り返っていきます。
これまでレーザーテックの売買履歴を中心に書いてきましたが、ソフトバンクグループ編は少し性格の違う記録になります。
レーザーテックでは、下落相場の中でナンピンを重ね、信用維持率にも苦しみながら、最後は現物化していく流れが中心でした。
それに対して、今回のソフトバンクグループの最初の取引は、短期売買としてはうまくいった部類に入ります。
実際、下落したところを買い、反発したところで売るという形で利益を出すことができました。
ただ、後から振り返ると、この取引には別の意味での後悔が残りました。
短期では勝てたものの、その後に訪れた大きな上昇相場には、まったく乗れなかったからです。
今回、Googleドライブに保存している売買データから、ソフトバンクグループに関連する取引を抽出して、全体の流れを確認しました。
最初に買ったのは2025年3月で、買値は7,900円台でした。そこからすぐに売却して利益を確定しましたが、数か月後には株価が大きく上昇し、2025年10月には27,065円で再び買うことになります。
この表を見ると、今回のソフトバンクグループ編は、単に「3月の短期売買で利益が出た」という話では終わらないことがわかります。
むしろ、この時に大相場を取り逃がした感覚が、後の高値圏での再エントリーにつながっていったように思います。
| 日付 | 取引 | 株数 | 平均単価 | 損益 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月21日 | 信用買新規 | 500株 | 7,971.6円 | - |
| 2025年3月24日 | 信用売決済 | 500株 | 8,133円 | +79,467円 |
| 2025年10月31日 | 信用買新規 | 200株 | 27,065円 | - |
| 2026年3月10日 | 信用買新規 | 800株 | 3,631円 | - |
| 2026年4月22日 | 信用売決済 | 1,600株 | 約5,379円 | +249,707円 |
※同日の取引は集計して表示。2026年4月22日の決済は損失決済と利益決済が混在していますが、同日合計ではプラスになっています。
この表だけを見ると、2025年3月の取引は短期売買としてきれいに成功しています。7,900円台で500株を買い、翌営業日に8,133円で売却して、約8万円の利益を確定しました。
ただ、この売買はソフトバンクグループ編の入口にすぎません。この時に早く売ったことで、その後の大きな上昇を取り逃がし、「次は逃したくない」という感情が残ることになります。
この第1部では、2025年3月に行った最初の売買について、当時の判断と、その後に残った感情を記録しておきます。
2025年3月、相場全体が下落していた
最初にソフトバンクグループを買ったのは、2025年3月でした。
当時の相場は全体的に不安定で、日本株にもかなり重い空気が流れていました。
背景には、トランプ政権の関税政策への警戒、米国株安、円高進行、そして半導体やハイテク株への売りがありました。
個別銘柄の材料というより、市場全体がリスクオフに傾いていた時期だったと思います。
ソフトバンクグループも、その流れの中で売られていました。
自分の中では、この下落を見て、「短期なら拾えるのではないか」という意識がありました。
当時は、ソフトバンクグループを中長期で保有するつもりはありませんでした。あくまで、下げた銘柄の反発を狙う対象の一つとして見ていました。
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| 2025年3月当時のソフトバンクグループの週足イメージ |
下落した株を買って、反発で売るという発想だった
この頃は、ソフトバンクグループだけを特別に狙っていたわけではありません。
3月の下落局面では、全体的に大きく下げた銘柄を買い、反発したところで売るという短期売買を、いくつかの銘柄で繰り返していました。
ソフトバンクグループも、その流れの中で売買した銘柄の一つでした。
つまり、この時点での自分の見方はかなり明確でした。
ソフトバンクグループを「AI相場の本命として握り続ける銘柄」として見ていたわけではありません。あくまでも、値幅が出そうな銘柄の一つとして、短期的に反発を取るつもりで見ていました。
実際の売買は、2025年3月21日に行いました。
信用で200株を7,971円、300株を7,972円で買い、合計500株を建てました。そして翌営業日の3月24日に、すべて8,133円で売却しています。
損益としては、200株分で31,910円の利益、300株分で47,557円の利益となり、合計では79,467円のプラスでした。
数日で約8万円の利益。短期売買としては、十分にうまくいった取引だったと思います。
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| 2025年3月のソフトバンクグループ取引まとめ |
当時は、持ち続ける銘柄だとは考えていなかった
この時点で、自分はソフトバンクグループを長く持つ銘柄だとは考えていませんでした。
ソフトバンクグループは、AI、Arm、ビジョン・ファンド、投資先の評価、米国ハイテク株、為替など、さまざまな材料で大きく値動きする銘柄です。
夢がある一方で、値動きの荒さも大きいという印象がありました。
そのため、自分の中では、「安心して長く保有する銘柄」というよりも、「値幅が取れたら早めに降りる銘柄」という位置づけでした。
相場全体も不安定で、米国株も荒れ気味でした。円高も進んでおり、関税政策への警戒感も残っていました。
そうした地合いを考えれば、信用で長く引っ張るより、利益が出た段階で確定させるのは自然な判断だったと思います。
当時の自分としては、この売買を特に失敗だとは思っていませんでした。
むしろ、下落を拾って反発で売るという狙い通りの取引ができたことで、きれいに決まった売買だと感じていました。
短期では正解だったが、大きな相場は取れなかった
ただ、相場はそこで終わりではありませんでした。
短期売買として見れば、この取引は成功です。実際に利益も出ていますし、無理をせず、欲張らずに利益確定できています。
数字だけを見れば、特に問題のない取引です。
しかし、その後、ソフトバンクグループの株価は大きく上がっていきました。
3月に7,900円台で買っていたにもかかわらず、自分はその上昇をまったく取れていません。
もし保有を続けていれば、結果はまったく違っていたはずです。
もちろん、これは後から見ればそう言えるという話です。
当時の自分には、そこまで引っ張る判断はありませんでした。実際、その局面で持ち続けるのは簡単なことではありません。
それでも、後になって株価が大きく上昇していくのを見ると、「あの時、持っていれば」と思ってしまうのも事実でした。
この「勝ったのに取り逃がした感覚」は、負けた時とは違う種類の後悔として残りました。
勝ったのに後悔が残るという感覚
相場では、負けた時だけでなく、勝った時にも後悔が残ることがあります。
今回がまさにそうでした。
利益は出ています。損をしたわけでもありません。
それでも、自分が買った価格帯よりはるかに上まで株価が上昇していくのを見ると、「もっと取れたのではないか」という感情が出てきます。
これは、数字の問題だけではありません。
自分が安いところで買っていたことを知っているからこそ、その後の上昇が強く意識に残ります。
利益確定したはずなのに、まるで自分だけ相場に置いていかれたような気持ちになることがあります。
この感情は、その後の判断にかなり影響します。
次に同じ銘柄を見る時、冷静にチャートを見ているつもりでも、心のどこかで、「前回は早く売りすぎた」「今度こそもう少し取れるかもしれない」と考えてしまうからです。
損失を取り返したくなるのと同じように、取り逃がした利益を取り返したくなる。
この感情もまた、売買判断を狂わせる要因になると思います。
株を30年やっていても、感情はなくならない
私は株を30年やっています。
高値掴みの怖さも知っています。ナンピンの危うさも、信用取引で余力が削られていく怖さも経験してきました。
それでも、感情がなくなるわけではありません。
「あの時、持っていればよかった」
「もう少し握っていればよかった」
「売るのが早すぎた」
こうした感情は、経験年数に関係なく出てきます。
むしろ、経験があるからこそ、「この銘柄は以前も触った」「自分なら次はうまくやれる」という意識が出てしまうこともあります。
相場で怖いのは、何も知らないことだけではありません。
知っているつもりになること。
一度うまくいった銘柄を、わかったつもりで扱ってしまうこと。
そして、過去の成功体験を次の売買に持ち込んでしまうこと。
これもかなり危険だと感じています。
ソフトバンクグループの2025年3月の取引は、まさにその入口になりました。
短期では勝てた。しかし、その後の大相場を逃したことで、「次は逃したくない」という感情が自分の中に残ったのです。
まとめ
2025年3月のソフトバンクグループ取引は、短期売買としては成功でした。
7,900円台で500株を信用買いし、8,133円で売却。利益は合計79,467円。
数字だけ見れば、十分に悪くない取引です。
当時の自分は、ソフトバンクグループを長く持つべき銘柄だとは考えていませんでした。
値動きが大きく、材料も派手で、夢はあるけれど安定感には欠ける。
そう考えていたからこそ、下落を拾って反発で売るという短期売買に徹しました。
この判断自体は、当時の相場環境を考えても、決して不自然ではなかったと思います。
ただ、結果として、その後の大きな上昇は取れませんでした。
そして、その事実が、「あの時、持っていればよかった」という感情を残しました。
この感情は、後の売買に少なからず影響することになります。
数か月後、私は再びソフトバンクグループを見ることになります。
その時、株価はすでに大きく上昇していました。
高い。危ない。
そう思いながらも、「まだいけるのではないか」「今度こそ乗り遅れたくない」という気持ちが強くなっていきます。
次回は、AI相場の熱狂の中で、高値圏だとわかっていながら買ってしまった2025年10月の取引について書きます。




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