2026年7月31日金曜日

三菱UFJが時価総額1位に|リーマン前から銀行株を持つ私が見た復権

2026年7月、三菱UFJフィナンシャル・グループの時価総額が、終値ベースで日本企業の首位になりました。

長く銀行株を見てきた自分にとって、これは単なる一日のランキングではありません。

私はリーマン・ショック前から、銀行株を投資の中心にしてきました。銀行は日本経済の基盤であり、大手行なら簡単には揺らがない。配当を受け取りながら保有できる大型株でもある。そんな感覚で投資していました。

しかし、その後に待っていたのは金融危機、巨額増資、超低金利、そしてマイナス金利です。

銀行株がこれほど長く低迷し、再び日本株の主役へ戻るまで十数年を要するとは、当時は想像していませんでした。

この記事のポイント
・三菱UFJが日本企業の時価総額1位になった
・リーマン後の巨額増資で、1株当たりの価値が希薄化した
・低金利とマイナス金利で、銀行株は長く評価されなかった
・私は低迷期にも三菱UFJや三井住友FGの買い増しを続けた
・2020年末に18位まで落ちた三菱UFJが、2026年に首位へ復帰した

リーマン・ショックで前提が崩れた

2008年のリーマン・ショックでは、世界の金融市場が大きく混乱しました。

銀行株を主力にしていた自分にとっては、「大手銀行を持っていれば安心」という前提が崩れた時期です。金融機関は経済を支える側である一方、危機が起きれば、その中心にもなります。

株価が下がっただけではありません。

市場からは、銀行がどれだけ損失を抱え、十分な自己資本を維持できるのかが厳しく問われました。メガバンク各社は、金融危機を乗り越えるために大規模な資本増強へ動きます。

それまで銀行株を比較的安定した大型株と見ていた自分にとって、銀行そのものの健全性が疑われる状況は想定外でした。

生き残るための増資と株主価値の希薄化

三菱UFJは金融危機後、約1兆円規模の普通株増資を実施しました。

自己資本を厚くし、厳しい環境を乗り切るためには必要な判断だったのでしょう。ただし、銀行にとって必要な増資でも、既存株主にとって歓迎できることばかりではありません。

新しく大量の株式を発行すれば、発行済み株式数が増えます。会社全体の利益が同じなら、その利益を以前より多くの株式で分けることになり、1株当たり利益は薄まります。

増資が株主に与えた影響
増資によって銀行の安全性は高まりました。一方で、発行済み株式数が増えたことで、既存株主の1株当たり利益や1株当たりの価値は希薄化しました。

金融危機を乗り切るための資本増強と、株主価値の低下は表裏一体でした。

株価が以前の水準へ戻るだけでは、完全復活とはいえません。増えた株式数を上回るほど利益を成長させなければ、1株当たりの価値は戻らないからです。

この増資の重さは、その後も長く銀行株の評価に残ったと思います。

金融危機を越えても株価は戻らなかった

リーマン・ショックを乗り越えれば、銀行株はいずれ回復する。

当時はそう考えていました。しかし、金融危機が落ち着いても、本格的な復活はなかなか訪れませんでした。

次に銀行を苦しめたのは、日本で長く続いた低金利です。

預金などで集めた資金を企業や個人へ貸し出し、その金利差を得ることは銀行の基本的な収益源です。金利が低下すると貸出金利も下がり、利ざやが縮小しやすくなります。

国内経済の低成長も重なり、銀行は利益を出していても株式市場では評価されにくい状態が続きました。

株価純資産倍率が低く、配当利回りも高い。それでも株価は上がらない。

割安だから買われるのではなく、「銀行だから割安なままで当然」と見られているような時期が続きました。

マイナス金利で「銀行株は上がらない」が定着した

2016年、日銀はマイナス金利政策を導入しました。

景気や物価を押し上げるための金融緩和策でしたが、銀行株の投資家から見ると、収益環境をさらに厳しくする政策として受け止められました。

問題は制度の細部より、金利の低い状態が長く固定され、銀行が貸出や運用で利益を得にくくなったことです。

配当は出ている。利益も出ている。それでも株価はなかなか評価されない。

長く保有するうちに、自分の中でも「銀行株は上がらないもの」という感覚が強くなっていました。

割安だから買う。しかし、割安な状態が何年も続く。業績が改善しても、株価は再び安い水準へ戻る。

銀行株は、万年割安株の代表になっていました。

時価総額順位から分かる銀行株の低迷

メガバンクの評価がどれほど変化したのかは、東証の時価総額ランキングを見ると分かりやすいです。

毎年の順位をすべて並べると細かくなりすぎるため、銀行株の転換点となった年に絞りました。

基準時点 三菱UFJ 三井住友FG みずほFG 当時の状況
2017年末 2位 9位 16位 マイナス金利下でも三菱UFJは上位
2020年末 18位 27位 36位 コロナショックと超低金利で大幅後退
2022年末 4位 10位 28位 金利上昇への期待が出始める
2024年末 2位 8位 18位 マイナス金利解除で評価が上昇
2025年末 2位 6位 12位 3社とも上位へ復帰
2026年7月 1位 6位 10位 三菱UFJが首位、3社がトップ10入り

※各年末および2026年7月の終値を基準とした時価総額順位です。

三菱UFJは以前にも時価総額2位まで上昇しており、突然上位に現れた企業ではありません。

それでも、2020年末には18位まで順位を落としていました。三井住友FGは27位、みずほFGは36位です。

メガバンク3社すべてがトップ10から姿を消し、銀行株が日本株の主役とは言いにくい時期でした。

そこから三菱UFJは2022年末に4位、2024年末に2位へ戻り、2026年7月に首位へ到達しました。三井住友FGとみずほFGも順位を上げ、メガバンク3社がそろってトップ10に入っています。

順位推移から分かること
今回の首位は、一直線に上昇した先の到達点ではありません。2020年末には18位まで評価を落とした三菱UFJが、そこから首位へ戻ったことに「復権」の大きさがあります。

低迷期にも銀行株を買い増した

それでも私は、銀行株を手放すのではなく、買い増しを続けました。

特に大きく買い増したのは、株価が急落した2020年のコロナショック前後です。三菱UFJや三井住友FGを中心に保有株数を増やし、その後も銀行株を資産の中心に据えてきました。

当時の銀行株は、将来の利益成長を期待して買われる銘柄ではありませんでした。景気悪化による貸倒れへの不安もあり、金利が上がる兆しもほとんどありません。

それでも、国内最大級の預金基盤があり、企業や個人との取引関係も簡単には失われない。低金利下でも利益を確保し、配当を続けている。

そして、いつになるかは分からなくても、金融政策が正常化すれば、収益環境も変わる可能性があると考えていました。

ただし、現在の上昇を正確に予想していたわけではありません。

「低金利が永遠に続くわけではない」とは考えていましたが、三菱UFJがトヨタを抜き、時価総額首位になるところまで想定していたわけではありません。

結果だけを見れば、低迷期の買い増しは大きく報われました。

しかし、他の成長株や半導体株が上昇するなかで、何年も評価されない銀行株へ資金を置き続けることには機会損失もありました。銀行株を買うより、ほかの銘柄を持った方がよかったと思う場面も何度もありました。

それでも買い増したのは、短期的な株価より、事業基盤と配当、将来の金利正常化を見ていたからです。

マイナス金利解除で評価が変わった

2024年3月、日銀はマイナス金利政策を解除しました。

ここから銀行株を取り巻く環境は大きく変わります。

金利が上昇すれば、貸出金利と預金金利の差が広がり、国内の資金利益は改善しやすくなります。保有する資金を、以前より高い利回りで運用できる可能性もあります。

もちろん、金利上昇が銀行にとって良いことばかりではありません。

保有債券の価格下落、預金金利の上昇、景気悪化による貸倒れなどのマイナス要因もあります。金利が上がれば、無条件で銀行の利益が増えるわけではありません。

それでも、金利がほとんど存在しないことを前提に経営していた時代から、金利のある世界へ戻る意味は大きいものです。

銀行の利益拡大への期待に加え、増配や自社株買いも評価されました。長く割安株として放置されてきた銀行株への見方は一変します。

以前は、利益が増えても「どうせ低金利が続く」と見られていました。現在は、金利正常化が続けば、利益成長も続くのではないかと期待されるようになっています。

三菱UFJは金利だけで首位になったわけではない

三菱UFJの評価上昇は、国内金利の正常化だけで説明できるものではありません。

国内最大級の預金基盤に加え、海外の貸出事業やモルガン・スタンレーへの出資、資産運用、決済や手数料収益など、国内金利以外の利益源もあります。

三井住友FGやみずほFGも大きく順位を上げていますが、そのなかでも三菱UFJが首位まで到達した背景には、事業規模と利益基盤の広さがあります。

金利上昇という追い風に、利益拡大、増配、自社株買いが重なり、長く続いた割安評価が修正されたのでしょう。

「低金利でも利益を出す銀行」から、「金利正常化によってさらに利益を伸ばせる銀行」へ、市場の見方が変わったのだと思います。

時価総額1位でも増資の歴史は消えない

三菱UFJが時価総額1位になったことは、銀行株復権の象徴だと思います。

ただし、「完全復活」とだけ書くのは少し違います。

時価総額は、株価に発行済み株式数を掛けて算出します。リーマン後の増資で株式数が増えたからこそ、現在の大きな時価総額があるという面もあります。

時価総額が首位になったからといって、過去の増資による希薄化がなかったことになるわけではありません。

時価総額だけでは判断できない
本当に株主価値が高まったかを見るには、時価総額だけでなく、1株当たり利益、1株当たり配当、ROE、自社株買いによる株式数の減少も確認する必要があります。

今後も利益を伸ばし、それを1株当たり利益と配当へつなげられるかが、次に問われます。

銀行株が再び評価される時代になった

リーマン前から銀行株を主力にしてきた自分にとって、三菱UFJの時価総額1位は、単なるランキングの変化ではありません。

金融危機後の巨額増資、株主価値の希薄化、長期化した低金利、そしてマイナス金利。その間も、私は銀行株の買い増しを続けました。

ここまでの上昇を最初から見通していたわけではありません。

それでも、2020年末には18位まで後退していた三菱UFJが、日本企業の首位に立ったことには、株価上昇以上の意味を感じます。

増資の歴史も、低迷した時間も消えません。

この記事の結論
リーマン前から銀行株を持ち、低迷期にも買い増してきた自分にとって、三菱UFJの時価総額1位は、「銀行株が再び評価される時代になった」ことを実感する出来事でした。
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2026年7月29日水曜日

アドバンテストの空売りで136万円損失|利確を逃し、売り増しで耐えられなくなった話

今回は、アドバンテストの空売りで約136万円の損失を出した取引を振り返ります。

最初に600株を空売りした後、一度は利益を確定できる場面がありました。しかし、さらに下がると思って買い戻さず、その後の上昇局面で500株を追加しました。

ポジションは合計1,100株まで膨らみ、株価急騰によって含み損が急拡大。これ以上の上昇には耐えられないと感じ、すべて損切りしました。

ところが、その翌週以降、株価は下落しました。

結果だけを見れば、もう1週間持っていれば利益を出せた可能性があります。

ただ、今回の失敗は損切りが早すぎたことではありません。

この記事のポイント
・アドバンテスト600株の空売りは、一度は含み益になった
・利確を見送った後、上昇局面で500株を追加した
・ポジションが1,100株まで増え、約136万円で損切りした
・最大の失敗は、下落を待てない状態までポジションを増やしたこと

半導体株の急騰を見て空売り

当時は、イラン戦争の終結宣言を受けて地政学リスクへの警戒が後退し、半導体株を中心に株価が急騰していました。

短期間で上昇した反動を狙い、太陽誘電、東京エレクトロン、アドバンテストを同時並行で空売りしました。

銘柄 対応 結果
太陽誘電 下落局面で買い戻し 利益
東京エレクトロン 短期的な反落で買い戻し 利益
アドバンテスト 利確を見送り、上昇後に売り増し 約136万円の損失

太陽誘電と東京エレクトロンでは、下落したところで買い戻し、利益を確定できました。

半導体・電子部品株の急騰後を売るという相場観が、すべて外れていたわけではありません。

アドバンテストでは、売ったことよりも出口の判断を誤りました。

600株を空売り

2026年6月15日、アドバンテストを合計600株空売りしました。

日付 取引 株数 単価
2026/6/15 信用売り 300株 29,335円
2026/6/15 信用売り 300株 29,330円
合計 600株 約29,333円

売建金額は約1,760万円です。

戦争終結の報道をきっかけとした急騰は、短期的には行き過ぎていると考えていました。反動で利益確定売りが出れば、数日以内に買い戻せると思っていました。

実際、空売り後には株価が下がり、一時は含み益になりました。

ただし、取引履歴だけでは日中の最大含み益を正確に確認できないため、具体的な金額は記載しません。

重要なのは、利益で終えられる場面があったにもかかわらず、私は買い戻さなかったことです。

一度は含み益だったが、利確しなかった

太陽誘電では、空売り後の大きな下落で利益を取ることができました。

その経験もあり、アドバンテストを小幅な利益で買い戻すのは早いと考えていました。

半導体株全体の上昇は行き過ぎで、アドバンテストにも、もう少し大きな調整が来ると思っていたからです。

今振り返ると、この利確を見送ったところが最初の分岐点でした。

空売りの判断は、一度は利益になる方向へ動いていました。しかし、含み益を実現益に変えなければ、利益を出したことにはなりません。

それでも当時は、利益を確定するよりも、

「もっと下がるのではないか」

という期待を優先しました。

含み益が消え、500株を追加

利確を見送った後、アドバンテストは反転上昇しました。

利益になっていた建玉が含み損へ変わり、取引の目的も変わっていきました。

最初は利益を狙って空売りしたはずが、次第に、

「せめて損をせずに逃げたい」

と考えるようになりました。

そして6月22日、32,280円で500株を追加で空売りしました。

区分 株数 売値
最初の空売り 600株 約29,333円
追加の空売り 500株 32,280円
合計 1,100株 約30,672円

最初の600株を損切りする代わりに、さらに高い位置で500株を売り、平均単価を引き上げて逃げようとしました。

太陽誘電でも、上昇途中で空売りを増やした後に株価が下落し、利益になっています。

その成功体験から、

「これだけ上がれば、今度こそ下がるだろう」

と考えていました。

平均売建単価は改善しましたが、ポジションは600株から1,100株へ増えました。

最初の判断が外れている可能性を考えるより、追加で売れば助かると考えてしまいました。

下落を待てないポジションになった

1,100株の空売りでは、株価が1,000円上昇すると、単純計算で約110万円分の損失が増えます。

空売りポジションの大きさ
600株では、株価が1,000円上がると損失は約60万円増えます。
1,100株では、同じ1,000円の上昇で損失が約110万円増えます。

500株を追加したことで、株価上昇時の損益変動が一気に大きくなりました。

その後もアドバンテストは上昇し、含み損が急拡大しました。

さらに上昇すれば、損失は数百万円単位で増える可能性があります。空売りには、株価上昇による損失の上限がありません。

太陽誘電ではすでに利益を取れていたため、その利益まで失いたくないという気持ちもありました。

株価はいずれ下がるという見方は、完全には変わっていませんでした。

それでも、下がるまで待てるだけの余裕がなくなっていました。

約136万円で損切り

6月26日、すべての売建玉を買い戻しました。

建玉 株数 決済結果
6月22日に追加した建玉 500株 +225,680円
6月15日の建玉 300株 -791,788円
6月15日の建玉 300株 -793,285円
合計 1,100株 -1,359,393円

追加した500株だけを見ると、約22万6,000円の利益です。

しかし、最初の600株では約158万5,000円の損失が出ました。取引全体では約135万9,000円の損失です。

追加分に利益が出たとしても、売り増しが正しかったことにはなりません。

株価がさらに上昇していれば、1,100株すべてで損失が拡大していました。

平均単価を改善する代わりに、値動きに耐えられない大きさまでポジションを増やしていました。

損切りした翌週、株価は下落

損切りした翌週以降、アドバンテストの株価は下落しました。

6月25日には35,900円で引けていましたが、6月29日は31,950円、7月2日には28,815円まで下がっています。

最初の売値である約29,333円を下回る場面もありました。

結果だけを見れば、もう1週間持っていれば損失は縮小し、利益を出せた可能性があります。

後からチャートを見ると、

「あと少し持っていればよかった」

という気持ちはあります。

ただし、損切りした時点で、その後の下落を知ることはできませんでした。さらに上昇し、損失が数百万円増える可能性もありました。

今回の教訓を「損切りせずに耐えるべきだった」とするのは危険です。

見るべきなのは損切りした場所ではなく、その前に下落を待てないほどポジションを増やしていたことです。

今回の反省

今回の反省点
・利確水準を決めず、一度あった含み益を実現益に変えられなかった
・株価が逆行した後、判断を見直さず500株を追加した
・ポジションを1,100株まで増やし、下落まで待てる余裕を失った

最終的に株価が下がる方向性が合っていても、その下落まで持ち続けられなければ利益にはなりません。

今回待てなかった原因は、ポジションサイズにありました。

まとめ

アドバンテストには一度は含み益がありましたが、さらに下がると考えて利確を見送りました。その後、含み損になったところで500株を追加しています。

ポジションは600株から1,100株へ増え、株価急騰に耐えられなくなりました。最終的な損失は約136万円です。

損切りした翌週以降、株価は下落しました。もう1週間持っていれば利益になった可能性はあります。

ただし、今回の教訓は耐え続けることではありません。

損切りが早すぎたことより、利確を逃した後にポジションを増やし、下落を待てない状態にしたことが失敗でした。

2026年7月27日月曜日

配当金はなぜ2倍になったのか|メガバンクの保有株増加と増配を振り返る

2022年に約527万円だった配当金が、2025年には約1,174万円まで増えていました。

3年間で約2.2倍です。

ただし、多くの銘柄から均等に増えたわけではありません。 増加の中心は、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループのメガバンク3行でした。

今回は、売買履歴に記録された配当金の入金額を集計し、配当金が増えた理由を振り返ります。

この記事のポイント
・配当金は2022年の約527万円から、2025年には約1,174万円へ増加
・配当金全体の5~6割をメガバンク3行が占める
・保有株数の増加と各行の増配が、配当金増加の主な要因

配当金は約527万円から約1,174万円へ

売買履歴にある「入金(配当金)」を年ごとに集計した結果です。

配当金総額 メガバンク3行 全体に占める比率
2022年 5,273,853円 2,881,032円 54.6%
2023年 5,606,226円 3,543,543円 63.2%
2024年 7,864,115円 4,694,321円 59.7%
2025年 11,743,958円 6,826,752円 58.1%
2026年7月9日まで 8,183,979円 4,322,476円 52.8%

※売買履歴に記録された実際の入金額を集計しています。2021年は7月以降の一部期間しか記録がないため、年間比較から除外しました。

2023年までは年間500万円台でしたが、2024年に約786万円、2025年には約1,174万円まで増えています。 増加が加速したのは2024年以降です。

2026年は7月9日時点ですでに約818万円ですが、配当時期には偏りがあるため、単純な年間換算はしません。

配当金の5~6割はメガバンク

配当金全体のうち、メガバンク3行が占める比率は、毎年おおむね5~6割です。

2022年には、配当金総額約527万円のうち、メガバンク3行からの入金は約288万円でした。

2025年には、配当金総額約1,174万円のうち、メガバンク3行だけで約683万円まで増えています。

2022年から2025年までの増加額
配当金全体: 約647万円増加
メガバンク3行: 約395万円増加

この期間に増えた配当金の約6割が、メガバンク3行によるものです。

銘柄別では、三井住友FGと三菱UFJFGの影響が特に大きくなっています。 2025年の配当入金額は、三井住友FGが約452万円、三菱UFJFGが約206万円でした。

年間配当金が1,000万円を超えたといっても、その中身はかなりメガバンクに偏っています。

保有株数の増加が土台になった

メガバンクからの配当金が増えた理由の一つは、保有株数を増やしてきたことです。

銘柄 2021年末 2025年末 増加数
三菱UFJFG 23,000株 35,000株 +12,000株
三井住友FG 24,300株相当 39,900株 +15,600株相当

※三井住友FGの2021年末株数は、途中の株式分割を現在の株数に換算しています。

みずほFGの保有株数は、両社ほど大きく増えていません。 そのため、配当金増加の中心は三井住友FGと三菱UFJFGです。

個々の買い増し履歴は省きますが、長い期間をかけて現物保有を増やしてきたことが、現在の配当収入の土台になっています。

株数だけでなく、増配の効果も大きかった

配当金の増加は、保有株数だけでは説明できません。

メガバンク各行が増配を続けたことで、同じ株数を保有していても、受取配当金が増えるようになりました。

特に三井住友FGは、株式分割後の基準で見ると、2023年末から2025年末まで保有株数は大きく増えていません。

それでも、配当金の入金額は2023年の約273万円から、2025年には約452万円へ増えています。

三菱UFJFGについても、保有株数を増やした効果に、1株当たり配当金の増加が重なりました。

配当金が増えた主な理由
・メガバンク株の保有数を増やした
・保有中に各行が増配した

この二つが重なったことで、受取配当金が大きく伸びました。

配当金を再び投資へ回してきた

受け取った配当金は、基本的に生活費には使っていません。

信用取引の利益と合わせて、現物株を増やすための資金に回してきました。

配当金だけで現在の保有株すべてを増やしたわけではありませんが、長期的には新たな投資資金の一部となり、保有株数と次の配当金を増やす助けになっています。

年間1,000万円とメガバンク集中は表裏一体

2025年には、売買履歴上の配当入金額が年間1,000万円を超えました。

ただし、その約58%をメガバンク3行が占めています。 さらに、その大部分は三井住友FGと三菱UFJFGです。

配当金が増えたことと、銀行株への集中度が高まったことは表裏一体です。

配当金を集計して感じたこと
年間1,000万円を超えた実感よりも、集計して初めてメガバンクへの偏りの大きさに気づきました。

メガバンクの業績や配当方針が変われば、年間の受取配当金も大きな影響を受けます。

年間配当額だけを見るのではなく、どの銘柄から得ているのかも意識しておく必要があります。

まとめ

配当金は、2022年の約527万円から、2025年には約1,174万円まで増えました。

増加の中心はメガバンク3行です。 三菱UFJFGと三井住友FGの保有株数を増やしてきたことに、各行の増配が重なりました。

一方で、配当金の5~6割をメガバンクに依存しています。

配当金が増えた成果と、メガバンクへの集中リスク。
その両方が、現在の配当収入の姿です。

2026年7月25日土曜日

東邦亜鉛で100万円超の損失③|損切りした翌日にストップ高した話

東邦亜鉛の取引は、最終的に100万円超の損失になりました。

しかも後味が悪かったのは、損切りした翌日にストップ高したことです。

2026年1月14日、自分は東邦亜鉛を平均1,629円で返済売りしました。
その翌営業日の1月15日、東邦亜鉛は終値2,059円。
前日比+400円、+24.11%のストップ高でした。

もう1日待っていれば、損失どころか利益が出ていました。

この記事のポイント
・銀相場高騰の流れで東邦亜鉛が急騰した
・急落して再び逃げ場を失うのが怖く、含み損のまま返済売りした
・売却翌日にストップ高し、もう1日待てば利益が出ていた
・本当の失敗は、銘柄選びの甘さと決算前の不用意なナンピンだった

この取引の本当の失敗は、売るのが1日早かったことではありません。

深く考えずに銘柄を選び、不用意にナンピンして、悪い決算を信用買い4,000株で跨いでしまったことです。

4,000株の信用買いが残っていた

第1部・第2部では、東邦亜鉛を買った経緯と、2023年8月の決算前ナンピンが致命傷になったことを書きました。

2023年8月のナンピン後、東邦亜鉛の信用買いは4,000株まで増えていました。

約定日 取引 株数 平均単価 メモ
2023/4/11 信用買新規 2,000株 約1,903円 最初の買い
2023/8/4 信用買新規 2,000株 約1,743円 決算前ナンピン
合計 信用買い 4,000株 約1,823円 悪い決算を跨いだ建玉

その後、東邦亜鉛は業績悪化、無配、財務不安もあり、簡単に買い増しできる銘柄ではなくなりました。

含み損は抱えたまま。
ナンピンもできない。
かといって、すぐに損失を確定する決断もできない。

そんな嫌なポジションとして、長く残っていました。

銀相場高騰で東邦亜鉛が急騰した

2026年1月、東邦亜鉛の株価は急に動きました。

背景にあったのは、銀相場を中心とした非鉄金属市況の高騰です。

東邦亜鉛は鉛や銀に関係する非鉄株です。
自分が見ていた感覚としても、今回の上昇は業績改善というより、銀相場高騰の流れに乗った資源株物色に見えました。

含み損を抱えていた自分からすると、これは久しぶりの逃げ場でした。

※2023年8月以降の株価推移と、2026年1月14日の返済売りを示したチャートを掲載予定です。

急騰に乗って、含み損ながら損切りした

ただ、ここで強気に持ち続ける気にはなれませんでした。

理由は、業績面でそこまで望みを持てなかったからです。

東邦亜鉛は、すでに悪い決算を出していました。
大幅赤字、無配、財務不安。

この流れを見ていたので、「ここから本格的に業績回復する」と自信を持って保有できる状態ではありませんでした。

今回の急騰も、業績改善を織り込んだ上昇というより、銀相場高騰による一時的な物色に見えました。

もしここで売らずに株価が急落すれば、再び大きな含み損に戻り、逃げ場を失うかもしれない。

正直、ここで売らずに急落されたら、また何年も持たされる気がしました。

当時感じていたリスク
銀相場の勢いだけで上がっているなら、流れが変わった時の下落も早いかもしれない。
ここで逃げなければ、また売れなくなる可能性があると考えました。

「ここで逃げないと、また売れなくなるかもしれない」

そう感じて、含み損のまま返済売りしました。

約定日 取引 株数 平均単価 実現損益
2026/1/14 信用返済売り 4,000株 1,629円 -954,156円

約95万円の損失です。

普通に考えれば、かなり痛い損失です。
ただ、それまでの含み損を考えると、自分の中では「ここまで戻ったなら、もう逃げてもいい」と思える水準でした。

この時の判断
この売却は、勝つための売却ではありません。
傷を小さくして逃げるための売却でした。

損切りした翌日にストップ高した

ところが、自分が返済売りした翌営業日、東邦亜鉛はストップ高しました。

2026年1月15日の終値は2,059円。
前日比+400円、+24.11%です。

売値1,629円 → 翌日終値2,059円
損切りした翌日にストップ高

自分の売値と翌日の終値との差は430円あります。

4,000株なので、単純計算では約172万円分の差です。

もちろん、翌日の終値で売れたとは限りません。
そこまで都合よく考えるのは結果論です。

それでも、100万円近い損失を受け入れて売った翌日にストップ高。
しかも、平均買値は約1,823円なので、もう1日待っていれば損失どころか利益が出ていました。

結果だけ見れば、逃げるのが1日早かった。

これはかなり悔しいです。

ただし、売却判断だけを責める話ではない

では、あの時に売らずに持っていればよかったのか。

結果だけ見れば、そうです。

ただ、当時は上昇を信じるより、また逃げ場を失う怖さのほうが強くありました。

東邦亜鉛は、業績面で強気になれる銘柄ではありませんでした。
急騰の理由も、銀相場高騰による物色に見えていました。

そのため、急騰に乗って含み損を小さくし、返済売りした判断そのものを完全に否定する気にはなれません。

問題は、そこまで追い込まれる前の段階にありました。

最終損益と反省点

内容 金額
売買履歴上の実現損益 -954,156円
金利・手数料等を含めた体感 100万円超の損失

反省点は、大きく2つです。

反省点 内容
銘柄選びを深く考えていなかった 非鉄金属株の一つとして、業績や財務を十分に見ずに選んでいた
不用意にナンピンして決算を跨いだ 「決算で上がるかもしれない」という期待で買い増し、悪い決算を大きな信用買いポジションで跨いだ

東邦亜鉛を買った時、自分の中では「非鉄金属株の一つ」という感覚が強く、業績や財務を十分に見ていませんでした。

さらに、含み損になっていた2023年8月、決算前に2,000株を追加しました。

明確な反転根拠があったわけではありません。
「決算で上がるかもしれない」という期待が強かっただけです。

結果として、信用買い4,000株で悪い決算を跨ぐことになりました。

今回の反省点
非鉄金属株の一つとして軽く見ていたこと。
そして、決算前に不用意に2,000株を追加したこと。
失敗の原因は、この2点です。

まとめ

売った翌日にストップ高したことは悔しいです。
もう1日待てば、損失どころか利益が出ていました。

ただ、本当にまずかったのは、売るのが1日早かったことではありません。

深く考えずに銘柄を選び、決算前に不用意にナンピンしたことでした。

最後の損切りより、その前に逃げるしかない状態を作ってしまったことを反省しています。

東邦亜鉛の取引で残った教訓
売却タイミングだけを見れば、1日早い損切りでした。
しかし、本当の失敗は銘柄選びの甘さと、決算前の不用意なナンピンです。

投資に関するご注意

本記事は、筆者自身の売買履歴をもとにした個人的な投資記録です。
特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
株式投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断は、ご自身の責任でお願いいたします。

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2026年7月23日木曜日

東邦亜鉛で100万円超の損失②|決算前の根拠なきナンピンが致命傷になった話

第1部では、東邦亜鉛を非鉄金属株の一つとして売買し、最初は回転売買がある程度機能していたことを書きました。

ただ、その後に株価は下落トレンドへ変わりました。

それでも2023年4月、昔の買値から見て安いと感じ、再び東邦亜鉛を信用買いしています。

ここまでも判断としては甘かったと思います。

しかし、この時点ではまだ致命傷ではありませんでした。

この記事のポイント
・2023年4月の買い後は含み損だったが、まだ傷は浅かった
・2023年8月、決算前に2,000株を追加して合計4,000株にした
・根拠の薄い決算前ナンピンが、この取引の致命傷になった

本当にまずかったのは、2023年8月に「決算で上がるかもしれない」という期待だけでナンピンし、悪い決算を大きなポジションで跨いでしまったことです。

2023年4月の信用買い後、含み損で推移

2023年4月11日、東邦亜鉛を2,000株信用買いしました。

約定日 取引 株数 平均単価 メモ
2023/4/11 信用買新規 2,000株 約1,903円 昔の買値から見て安いと判断

この買いは、第1部でも触れた部分です。

当時は、2022年に2,300円台や2,400円台で売買していた記憶が残っていました。

そのため、1,900円前後まで下がると、かなり安く見えました。

ただ、今振り返ると、これは危ない見方でした。

「以前はもっと高かった」
「だからまた戻るかもしれない」

この感覚が強く、株価が下がっている理由を十分に見ていませんでした。

とはいえ、まだ2,000株です。

含み損にはなっていましたが、ポートフォリオ全体から見れば、まだ致命的な金額ではありません。

ここで無理に動かなければ、傷は浅かったと思います。

問題は、この後にさらに信用買いを増やしたことです。

2023年8月、決算前にナンピンした

2023年8月4日、東邦亜鉛をさらに2,000株信用買いしました。

約定日 取引 株数 平均単価 メモ
2023/4/11 信用買新規 2,000株 約1,903円 最初の買い
2023/8/4 信用買新規 2,000株 約1,743円 決算前にナンピン
合計 信用買い 4,000株 約1,823円 決算を跨ぐ形に

ここが、この取引の一番悪いところです。

ナンピン自体が悪いというより、決算前に根拠なくナンピンしたことが問題でした。

当時は、決算で上がるのではないかと思っていました。

株価は下がっている。
ここで買い増せば、戻った時に損益が改善する。
決算で悪材料出尽くしになれば、反発するかもしれない。

そういう期待がありました。

ただし、業績をきちんと確認したうえで、「市場予想より良い決算になる」と考えたわけではありません。

財務の悪化や下値リスクを十分に見ていたわけでもありません。

単に、下がっている株を買い増せば助かりやすくなる。

かなり期待先行のナンピンでした。

反省点
ナンピン自体よりも、決算前に明確な根拠なくポジションを増やしたことが問題でした。

決算は完全に裏目に出た

東邦亜鉛は、2023年8月に2024年3月期第1四半期決算を発表しました。

その後も厳しい決算が続きます。

細かい売上高や営業利益を並べるより、赤字額だけを見たほうが分かりやすいと思います。

決算 発表時期 最終損益 配当・業績予想
2024年3月期 第1四半期 2023年8月 -28億36百万円 赤字転落
2024年3月期 第2四半期累計 2023年11月 -257億17百万円 通期最終赤字300億円へ下方修正、期末配当50円を未定に変更
2024年3月期 本決算 2024年5月 -464億15百万円 年間配当0円

※2023年4月の信用買い、8月のナンピン、その後の株価下落を示したチャートです。

決算で上がると思ってナンピンしたのに、出てきたのは赤字決算でした。

これは完全に見込み違いです。

4月の買い後も株価は戻らず、8月のナンピン後は決算をきっかけにさらに下へ抜けていきました。

特に痛かったのは、決算前に2,000株だった信用買いを、4,000株まで増やしていたことです。

その後、第2四半期では最終赤字が257億円まで拡大し、通期予想も300億円の赤字へ下方修正されました。

ここまで来ると、「少し決算が悪かった」という話ではありません。

会社の状況が大きく悪化していると見るべき場面でした。

信用買いで悪い決算を跨いだ重さ

2023年8月のナンピンで、信用買いは合計4,000株になりました。

この状態で悪い決算を受けたことで、含み損だけでなく信用余力まで削られました。

株価が下がれば、含み損が増え、維持率も悪化します。

しかも、ポジションを増やした理由は「決算で上がるかもしれない」という期待でした。

これだけで信用買いを増やすには、リスクが大きすぎました。

注意点
信用買いで決算を跨ぐ場合、株価下落による含み損だけでなく、信用余力や維持率にも影響します。

その後も厳しい状況は続いた

本決算まで悪化が続き、東邦亜鉛は単純に「下がったからナンピンする」銘柄ではなくなっていました。

2023年8月のナンピンは、下がった株をうまく拾ったのではなく、悪化していく業績を十分に見ないまま信用買いを増やした取引でした。

辛口に言えば、助かりたい気持ちが先に立ったナンピンです。

反省点

反省点 内容
期待でナンピンした 決算で上がるという気持ちが強く、根拠が薄かった
決算前にポジションを増やした 悪かった場合の損失を十分に考えていなかった
信用買いのリスクを軽く見た 現物ではなく信用買いで悪い決算を跨いだ

一番大きいのは、やはり決算前ナンピンです。

含み損になったこと自体は、株をやっていればあります。

問題は、含み損の銘柄に対して、なぜ追加で買うのかです。

今回の東邦亜鉛は、業績を確認したナンピンではなく、戻ってほしい気持ちが先に立ったナンピンでした。

悪い決算が出たことで、一気に逃げ場がなくなりました。

まとめ

今回の結論
東邦亜鉛で致命傷になったのは、含み損ではなく、根拠の薄い決算前ナンピンでした。

4,000株まで増やしたことで、悪い決算後はナンピンも決済も難しくなりました。

次回は、そのポジションを2026年1月に整理するまでを振り返ります。


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2026年7月21日火曜日

東邦亜鉛で100万円超の損失①|ボックス圏の回転売買が、下落トレンドに変わった話

今回は、東邦亜鉛の取引を振り返ります。

この取引の怖いところは、最初はうまくいっていたことです。

東邦亜鉛の取引は、最終的に約100万円の損失になりました。
ただ、最初から大きく失敗していたわけではありません。

2022年は、他の非鉄金属株と同じような感覚で見ていました。
チャートを見て、安くなったら買い、上がったら売る。
いわゆるボックス圏の回転売買です。

当時は、住友金属鉱山やDOWAなども売買しており、非鉄金属株全体を市況株として見ていました。
東邦亜鉛も、その延長で触っていた銘柄です。

実際、最初の売買では利益が出ていました。

問題は、その後です。
ボックス圏のように見えていた株価が、いつの間にか下落トレンドに変わっていました。

それでも、過去にうまくいった記憶が残っていたため、2023年に再び買うことになります。

この記事のポイント
・2022年前半は回転売買で利益が出ていた
・ボックス圏を下抜けた後も、同じ感覚で売買を続けた
・2023年4月には、昔の株価を基準に「安い」と判断した

東邦亜鉛の売買履歴

まず、第1部で扱う売買履歴を整理します。

時期 取引内容 株数 平均単価 損益
2022/5/31 信用買い 3,000株 約2,336円 -
2022/6/6 返済売り 3,000株 約2,443円 +318,284円
2022/6/6 信用買い 3,000株 約2,417円 -
2022/6/7 返済売り 3,000株 約2,444円 +78,955円
2022/6/10 信用買い 2,000株 約2,363円 -
2022/7/6 返済売り 2,000株 約2,079円 -571,361円
2022/11〜2023/2 回転売買 2,000株単位 2,000円台前半 +100,984円
2023/4/11 信用買い 2,000株 約1,903円 -

第1部の範囲では、実現損益は以下のようになります。

区分 損益
2022年5月〜6月前半 +397,239円
2022年7月の損失 -571,361円
2022年11月〜2023年2月 +100,984円
第1部範囲の実現損益 -73,138円

この時点では、まだ致命的な損失ではありません。
最初はうまくいっていた取引が、途中から崩れていったという流れです。

※2022年5月から2023年4月までの株価推移と、主な売買ポイントです。

最初はボックス圏の回転売買だった

2022年5月から6月前半の取引は、かなり分かりやすい回転売買でした。

2,300円台で買って、2,400円台で売る。
信用買いで入り、短期で返済売りする。

最初の2回の売買では、合計で約39万円の利益が出ています。

この時点では、東邦亜鉛に対して悪い印象はありませんでした。
他の非鉄金属株と同じように、短期で値幅を取れる銘柄だと見ていました。

ただし、今振り返ると見方はかなり雑でした。

同じ非鉄金属株でも、会社ごとに事業内容も財務状態も違います。
それでも当時は、東邦亜鉛を個別に深く見るより、セクター全体の流れを優先していました。

ボックス圏のつもりが、下に抜けた

流れが変わったのは、2022年6月10日の買いです。

この日、2,000株を平均約2,363円で信用買いしました。
それまでの感覚では、また2,400円台に戻ると思っていたのだと思います。

しかし、株価は戻りませんでした。

7月6日に、平均約2,079円で返済売りしています。
この取引の損益は、-571,361円でした。

それまでの利益を一気に削る損失です。

ボックス圏の下限で買ったつもりが、実際には下に抜けていました。
「安くなったら買い、戻ったら売る」という売買が、通用しなくなっていた可能性があります。

反省点
ここで一度、東邦亜鉛を「回転売買できる銘柄」として見るのをやめるべきでした。

ただ、当時はそこまで明確に整理できていませんでした。

一度うまくいった銘柄は、また同じように動くのではないか。
そういう感覚が残っていたのだと思います。

その後も、細かく売買していた

2022年後半から2023年初めにかけても、東邦亜鉛を2,000株単位で売買しています。

この部分は、合計で+100,984円の利益でした。

ただ、最初のようにきれいに取れていたわけではありません。
下落後の戻りを細かく取っている状態でした。

それでも、過去に利益が出た記憶があったため、まだ触れる銘柄だと思っていました。

2023年4月、昔の買値から安いと判断した

2023年4月11日、東邦亜鉛を再び信用買いしました。
株数は2,000株、平均単価は約1,903円です。

2022年には、2,300円台から2,400円台で売買していた銘柄です。
その記憶があったので、1,900円台はかなり安く見えました。

「以前は2,400円近くで売れていた銘柄が、1,900円台まで下がっている」
そう考えると、買いたくなります。

しかも、過去に利益が出ていたため、またどこかで戻るのではないか、という感覚もありました。

しかし、今振り返ると、これは今の会社を見て買ったというより、昔の株価を覚えていたから買った取引でした。

昔の株価から見て安い。
それだけでは、買う理由としてはかなり弱いです。

見るべきだったのは、過去の株価ではなく、なぜここまで下がっているのかでした。

この時点では、まだ修正できた

2023年4月の買いだけで、すぐに致命傷になったわけではありません。

ポジションは2,000株で、含み損もまだ大きすぎるものではありませんでした。

ここで無理に動かなければ、傷は浅いままだったかもしれません。

しかし次に、決算発表前のナンピンをしてしまいます。

まとめ

反省点 内容
セクターの雰囲気で見ていた 非鉄金属株という括りを優先し、東邦亜鉛個別の状態を深く見ていなかった
成功体験を引きずった ボックス圏でうまくいった感覚を、下落トレンドに持ち込んだ
昔の買値を基準にした 2,300円台、2,400円台で売買した記憶から、1,900円台を安いと判断した

2022年前半の成功体験を引きずり、下落トレンドに変わった後も同じ感覚で売買していました。

さらに2023年4月には、今の会社ではなく、昔の株価を基準に「安い」と判断しています。

過去に取れた値幅は、次の利益を保証してくれません。

株価が下がった時に見るべきなのは、昔の株価ではなく、今の会社の状態です。

次回は、2023年8月の決算前ナンピンと、それがどう裏目に出たのかを振り返ります。

2026年7月19日日曜日

キオクシアで現引きの順番を間違えた|同日売買と平均取得単価の落とし穴

今回は、キオクシアホールディングスの取引で、また同じ失敗をしてしまった話です。

本来は、約20万円の損失を確定するつもりでした。

ところが、現引きを先に行ったことで取得単価が平均化され、反対に約46万円の利益を計上する形になりました。

やりたかったのは、取得単価が約85,000円の現物100株を83,000円前後で売却し、その翌日に71,650円で買っていた信用建玉100株を現引きすることです。

そうすれば、保有株数は100株のまま、現物の取得単価を約71,000円に入れ替えられます。

しかし、口座に現金があったため、つい先に現引きを実行してしまいました。

現引きが終わったあとで、

これでは既存の現物と取得単価が平均化される。

と思い出しました。

しかも、現物売却を先に操作すればよかったわけではありません。

同じ日に売却と現引きを行えば、注文の順番にかかわらず平均取得単価で損益が計算されます。

必要だったのは、売却と現引きを別の日に分けることでした。

この記事のポイント
・約20万円の損切りをする予定だった
・現引きを先に行い、取得単価が平均化された
・同日なら売却を先にしても結果は同じ
・必要だったのは、売却と現引きを別の日に分けること

本来やりたかった取引

取引前のキオクシアは、次の状態でした。

区分 株数 取得単価
現物株 100株 約85,000円
信用買い建玉 100株 71,650円

最終的に残したかったのは100株です。

そこで、まず約85,000円で保有していた現物100株を、約83,000円で売却する予定でした。

83,000円-85,000円=-2,000円
-2,000円×100株=約-20万円

その翌日に、71,650円の信用建玉100株を現引きします。

予定どおりなら、取引後は次の状態になります。

項目 予定していた結果
現物保有 100株
現物の取得単価 約71,650円
現物売却の損益 約-20万円
現物の売却代金 約830万円
現引きに必要な資金 約716万円
現金の増加 約114万円

高い現物を売り、安い信用建玉を現物として残す。

同時に、売却代金と現引き代金の差額として、約110万~120万円の現金も残す。

それが今回やりたかった取引でした。

少し前には同じ入れ替えができていた

この方法を知らなかったわけではありません。

少し前にも、キオクシアで同じような取引をしています。

約定日 取引 株数 単価
6月29日 現物買い 100株 89,000円
6月29日 信用買い 100株 85,170円
6月30日 現物売り 100株 91,260円
7月1日 現引き 100株 85,170円

6月30日に現物を売り、翌7月1日に信用建玉を現引きしました。

売却と現引きを別の日に分けたため、現物100株を維持したまま、取得単価を85,170円へ入れ替えることができました。

今回も、これと同じことをするつもりでした。

口座に現金があったので、つい現引きした

今回現引きしたのは、71,650円で買った信用建玉100株です。

この建玉はいずれ現引きするつもりでした。

そして、その日は口座に現引きできるだけの現金がありました。

そのため、

現金があるから、先に現引きしておこう。

と軽く考え、そのまま操作してしまいました。

資金が足りなければ、現引きの前に何を売るか、いつ資金を用意するかを考えたはずです。

今回は現金があったため、手順の確認を飛ばしました。

しかし、重要だったのは現引きできるかどうかではありません。

いつ現引きするかでした。

現引きできるだけの現金があることと、今すぐ現引きしてよいことは別の話でした。

現引きすると取得単価は平均化される

現引き前は、現物100株と信用建玉100株が別々に存在していました。

しかし、信用建玉を現引きすると、その100株は現物株になります。

既存の現物と同一銘柄として合算され、取得単価も平均化されます。

区分 株数 取得単価
以前からの現物 100株 約85,000円
現引きした分 100株 約71,000円
現引き後 200株 約78,000円

単純化すると、平均取得単価は次の計算です。

(85,000円×100株+71,000円×100株)÷200株
=78,000円

実際の保有画面では、キオクシア200株の取得コストは78,428円と表示されました。

現引き後は、85,000円で買った100株と、71,000円で買った100株を別々に持っている扱いにはなりません。

取得コスト78,428円の株を200株保有している状態になります。

そのため、100株を売却しても、

85,000円で買った100株だけを売る

という指定はできません。

仮に83,000円で100株を売却した場合は、

(83,000円-78,428円)×100株
457,200円

概算で約45万7,000円の利益になります。

本来は約20万円の損失を確定する予定でしたが、先に現引きしたことで、反対に約46万円の利益計上になりました。

税率を約20%として単純計算すると、この利益に対応する税額は約9万円です。

※実際の納税額は、年間のほかの株式売買損益との通算によって変わります。

※本来の取引と、実際に行った取引の違いを整理した図です。

売却を先にしても、同じ日なら結果は同じ

今回の失敗は、単に現引きを先にしたことではありません。

仮に午前中に現物を売り、午後に信用建玉を現引きしても、同じ日に行えば狙った約20万円の損切りにはなりません。

同じ日に同一銘柄を取得すると、その日の取得分を含めて平均取得単価が計算されるためです。

今回必要だったのは、次の流れでした。

1日目

取得単価約85,000円の現物100株を、約83,000円で売却する。

2日目以降

71,650円の信用建玉100株を現引きする。

重要だったこと
注文の順番ではなく、売却と現引きの取引日を分けることでした。

同日売買では、これまでにも何度も失敗していた

同日売買による平均取得単価の計算は、今回初めて知った仕組みではありません。

これまでにも、現物を売却した同じ日に同一銘柄を買い戻し、想定していた損益にならなかったことが何度かありました。

そのため、同日売買では取得単価が平均化されることに注意していました。

しかも、少し前には売却と現引きを別の日に分け、同じ入れ替えを成功させています。

それにもかかわらず、今回は口座に現金があったことで、つい現引きを先に実行しました。

現引きしたあとで、

また同じことをやってしまった。

と気づきました。

制度を知らなかったわけではありません。

過去に失敗し、注意もしていました。それでも、また繰り返しました。

利益になったからよい、ではない

今回の操作で、経済的に大損したわけではありません。

安く買った信用建玉にあった含み益の一部を、現物売却によって実現したと考えることもできます。

ただし、予定していた損益調整とポジション整理は崩れました。

高い現物を売り、安い信用建玉を残し、現金も増やす。

その狙いどおりにはなりませんでした。

利益になったから問題ない、とは考えません。

まとめ

今回必要だったのは、現物売却と現引きの順番を変えることではありませんでした。

売却と現引きを別の日に分けることでした。

ところが、口座に現金があったため、つい先に現引きを実行しました。

その結果、既存の現物と現引き分が合算され、取得コストは78,428円に平均化されました。

約20万円の損失を確定する予定が、83,000円で100株を売却した場合、概算で約45万7,000円の利益になる形です。

今回の反省
知っていて気をつけていたのに、またやった。今回の反省は、それに尽きます。

2026年7月17日金曜日

2026年6月の売買実績|実現損益2,500万円超。AI・半導体関連が利益を牽引

2026年6月の売買実績を振り返ります。

直前までの太陽誘電シリーズでは、現物株の利益確定から、初めて挑戦した信用売りまでを詳しく振り返りました。

今回は、その太陽誘電の取引も含めて、6月全体で何を売買し、どれだけの利益になったのかをまとめます。

5月は銀行株の決算発表を中心に利益を積み重ねましたが、6月はAI・半導体・電子部品関連が相場を牽引しました。

太陽誘電やキオクシアなどの利益確定が大きく、6月の実現損益は約2,513万円。3月決算企業からの配当金も約682万円となりました。

この記事のポイント
・6月の実現損益は約2,513万円
・配当金は約682万円
・太陽誘電を含むAI・半導体関連が利益を牽引
・6月から初めて信用売りを導入
・1回の取引額が1,000万円を超える場面も増えた

5月・6月の取引サマリー

区分 2026年5月 2026年6月
実現損益 約1,568万円 約2,513万円
配当金 約6万円 約682万円
現物売却 3件 3件
信用新規買い 194件 88件
信用返済売り 243件 152件
信用新規売り 0件 39件
信用返済買い 0件 42件
現引き 12件 7件

※信用取引は約定件数で、5月の現物売買は損出しによる買い直しです。

実現損益は、5月の約1,568万円から6月は約2,513万円へ増えました。

5月は銀行株の決算跨ぎや押し目買いが中心でしたが、6月は太陽誘電やキオクシアなど、AI・半導体関連の利益が目立ちました。

信用買いの件数は5月より減った一方で、6月は初めて信用売りを取り入れています。

相場の主役だけでなく、自分の取引手法にも変化があった1か月でした。

6月利益貢献ランキング TOP5

6月中に確定した現物・信用取引の損益を、銘柄別に合算しました。

順位 銘柄 実現損益 主な内容
1 太陽誘電 約1,250万円 現物・信用取引ともに利益へ貢献
2 キオクシアHD 約416万円 半導体関連の上昇で利益確定
3 村田製作所 約320万円 長期保有分を利益確定
4 INPEX 約80万円 資源株の利益確定
5 アドバンテスト 約60万円 信用買いと信用売りの損益を合算

※金額は概算です。

ランキングを見ると、6月はAI・半導体・電子部品関連が利益の中心だったことが分かります。

銀行株が主役だった5月から、わずか1か月で利益を生み出す銘柄が大きく入れ替わりました。

太陽誘電が最大の利益銘柄

6月で最も利益に貢献したのは、前回までの記事で振り返った太陽誘電でした。

現物株の売却に加え、売却後に始めた信用売りでも利益を積み上げ、6月だけで約1,250万円の実現益となっています。

現物の保有から利益確定、さらに信用売りへ転じた流れは、これまでの自分にはなかった取引でした。

一連の売買については直前の太陽誘電シリーズで詳しく書いたため、ここでは6月最大の利益銘柄だったことだけを記録しておきます。

キオクシアは約416万円の利益

キオクシアHDも約416万円の利益となりました。

AI・半導体関連への資金流入を追い風に、信用買いで保有していたポジションを利益確定しています。

今回は相場環境にも助けられた面が大きく、強い流れに乗れたことが利益につながりました。

このほか、村田製作所やINPEX、東京エレクトロンなども利益に貢献しています。

初めて信用売りを導入

太陽誘電シリーズでも触れたとおり、6月は初めて本格的に信用売りを始めました。

太陽誘電のほか、村田製作所やアドバンテストなど、短期間で急騰した銘柄を対象にしています。

アドバンテストでは損切りとなりましたが、それ以外の6月中に決済した信用売りは利益で終えました。

6月末時点で残っていた太陽誘電の売り建ても、7月3日に利益確定しています。

信用売りを始めて感じたこと
買いとは違い、売りは短期間で買い戻す判断が重要でした。今後も常用するのではなく、使う場面を絞るつもりです。

現引きと配当金

6月も、信用建玉の一部を現引きしました。

主な銘柄は、日本製鉄、本田技研工業、ソニーフィナンシャルグループです。

日本製鉄や本田技研工業は足元では厳しい状況が続いていますが、将来性には問題ないと見ています。

そのため、短期売買で終わらせず、現物株として保有を続けることにしました。

信用取引の利益や配当金を使って現物株を積み上げる。これは以前から続けている自分の基本的な投資スタイルです。

6月の配当金は約682万円でした。

売買益だけでなく、配当金も次の投資や現引きの原資になっています。

6月末時点の資産状況

区分 金額
国内株式等 約5億6,887万円
預り金等 約887万円
資産残高合計 約5億7,774万円

資産の中心は、引き続き三井住友FG、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほFGなどのメガバンク株です。

6月はAI・半導体関連の売買が利益を牽引しましたが、資産全体の土台は高配当の銀行株が支えています。

短期売買で利益を狙いつつ、その利益や配当を現物株へ回す。6月も基本方針は変わりませんでした。

今四半期を一言で表すと

銀行株からAI・半導体へ。相場の主役交代を実感した四半期。

4月から5月は、銀行株の決算発表が売買の中心でした。

一方、6月はAI・半導体・電子部品関連へ資金が集まり、利益を生み出すセクターも大きく変わりました。

また、この四半期は売買規模も一段大きくなりました。

6月には1回の取引額が1,000万円を超える場面も増え、それに伴って1回の利益も大きくなっています。

資産が増えたことで、これまでと同じ投資手法でも、利益の積み上がり方が変わってきた四半期でした。

まとめ

2026年6月の実現損益は約2,513万円、配当金は約682万円でした。

直前まで振り返ってきた太陽誘電の取引が利益の中心となり、キオクシアなどのAI・半導体関連も利益に貢献しました。

5月の銀行株中心の売買から相場の主役が変わり、それに合わせて利益を生み出す銘柄も入れ替わっています。

また、6月は初めて信用売りを取り入れ、自分の売買手法にも変化があった月でした。

個別銘柄の記事では一つの取引を詳しく振り返っていますが、月次で全体を並べると、その取引が資産運用の中でどの程度の位置を占めていたのかも見えてきます。

2026年7月15日水曜日

太陽誘電⑤|信用売りのポジションを大きくしすぎてヒヤリとした話

今回は、太陽誘電シリーズの第5部です。

第4部では、太陽誘電で初めてに近い信用売りを行い、結果として大きな利益になった話を書きました。

現物300株を売却したあとも株価は上昇。
PER100倍超という過熱感もあり、「さすがに上がりすぎではないか」と考えて信用売りを行いました。

結果は利益。
6月2日から6月12日までの信用売りで、損益は合計+5,179,001円でした。

ただ、この成功体験が少し危なかったと思います。

この記事のポイント
・初回の信用売り成功で、警戒感が少し弱くなった
・6月15日に売り建てを一気に2,500株まで増やした
・翌16日に株価が一時22,000円を超え、含み損が震えるレベルになった
・最終的には利益になったが、ポジション管理としてはかなり危ない取引だった

「太陽誘電は上がりすぎている」
「もう一度、上がったところを売れば取れるのではないか」

そう考えて、次の信用売りではポジションを大きくしすぎました。

今回は、太陽誘電の信用売りで利益を出した一方、久しぶりに含み損額を見て震えるレベルになった取引を振り返ります。

6月15日、戻り売りのつもりが大きな売り建てに

第5部で一番書きたいのは、6月15日から16日にかけての信用売りです。

前週までの太陽誘電は、いったん下落傾向にありました。
自分の中では、急騰後の反動安を狙うイメージがありました。

そこに、6月15日の朝は少し違う材料が出てきました。

イラン和平合意の報道を受けて、先物が急騰。
市場全体に買いが入りやすい地合いになっていました。

半導体株やAI関連株も強い動きでした。
太陽誘電も上昇して始まりましたが、他の半導体銘柄ほど強烈な寄り付きではありませんでした。

寄り付きは、おおよそ16,800円ほど。

前週まで下落していた流れを見ていたこともあり、

「少し安いが、もう一度信用売りで入ってもよいか」

と考えました。

そこで、まず1,000株を信用売りしました。

この時点では、戻り売りのつもりでした。
大きな無理をしている感覚は、まだありませんでした。

しかし、ここから株価の動きが変わります。

太陽誘電は寄り付き後から強い動きになり、昼過ぎには18,900円近くまで急騰しました。

朝に16,800円台で売った1,000株は、あっという間に大きな含み損です。

ここで損切りではなく、さらに1,000株をナンピン売りしました。

「さすがに短時間で上がりすぎではないか」
「この水準なら、いったん反落するのではないか」

そう考えたからです。

さらに、引けにかけても500株を追加で売りました。

この日だけで、売り建ては合計2,500株になりました。
平均売建単価は約18,118円です。

反省点
朝の1,000株だけなら、まだ戻り売りの範囲だったと思います。
しかし、昼過ぎに1,000株を追加し、引けにさらに500株を追加したことで、ポジションは一気に重くなりました。

信用買いであれば、含み損になっても「現引きして持つ」という選択肢があります。
もちろん、それが正しいとは限りません。
ただ、心理的な逃げ道はあります。

しかし、信用売りにはそれがありません。

株価が上がれば上がるほど、含み損は膨らみます。
そして、上昇には天井がありません。

この怖さを、翌日にかなり強く感じることになりました。

※6月15日から16日にかけて、売り建て後に株価が急騰した場面のイメージです。

6月16日、22,000円超えで含み損が震えるレベルに

本当に危なかったのは、翌日の6月16日です。

太陽誘電は、この日も急騰しました。
しかも、一時は22,000円を超えるところまで上がりました。

前日に2,500株を平均約18,118円で売り建てています。
そこから22,000円超えまで上がると、単純計算では約1,000万円近い含み損になります。

実際には場中の値動きや追加売買もあるので、単純計算どおりではありません。
ただ、体感としてはかなり重い含み損でした。

久しぶりに、含み損額を見て震えるレベルでした。

損切りまでは考えていませんでした。
ただ、このままさらに上に行かれたら、かなり厳しい。
そう感じる状況でした。

それでも、この局面でさらに500株を追加売りしました。

結果だけ見ると、この6月16日の追加売りは、その後の買戻しで利益になっています。
500株を売り建て、同日中に買戻して、損益は+125,131円でした。

ただし、これは余裕のある利確ではありません。

途中で株価は22,000円を超えています。
かなり危ないところまで踏み上げられたあとに、何とか下落を待って利益にできた取引です。

注意点
信用売りで怖いのは、単に損が出ることではありません。
急騰時に含み損が一気に膨らむことです。
しかも、株価の上昇には天井がありません。

自分のポジションが大きかったことも原因です。
2,500株を売り建てた状態で、株価が数千円単位で上がれば、含み損は一気に拡大します。

ただ、それだけではありません。

買いなら、株価が下がっても下限はゼロです。
もちろん、ゼロになれば大損です。
それでも、損失の上限は見えます。

しかし、売りは違います。

株価の上昇には天井がありません。

「さすがに高すぎる」
「もう天井だろう」

そう思ったところから、さらに上がることがあります。
過熱している銘柄ほど、踏み上げも起きやすいです。

今回の太陽誘電は、まさにその怖さの片鱗を見た取引でした。

最終的には利益になりました。
しかし、6月16日の場中だけを見ると、かなり危ない状況でした。

その後は500株単位で売買し、下落トレンドで利確

6月15日と16日に大きく売り建てたあとは、500株単位での売買を繰り返しました。

最初のように一気にポジションを増やすのではなく、短期で売って買戻す形に近くなりました。

主な売買を整理すると、以下のようになります。

日付 取引 株数 平均単価 損益 メモ
2026/6/15 信用新規売り 2,500株 約18,118円 - この日だけで大きく売り建て
2026/6/16 信用新規売り 500株 約20,468円 - 急騰中に追加売り
2026/6/16 返済買い 500株 約20,215円 +125,131円 利確したが途中は危険
2026/6/18 信用新規売り 500株 約21,042円 - 高値圏で再度売り
2026/6/18 返済買い 500株 約20,255円 +392,121円 短期で買戻し
2026/6/19 信用新規売り 500株 約19,355円 - 再度売り建て
2026/6/19 返済買い 500株 約18,937円 +168,590円 一部利確
2026/6/22 返済買い 2,500株 約17,555円 +1,420,220円 6/15分を買戻し
2026/6/23 信用新規売り 600株 約17,739円 - 短期売買
2026/6/23 返済買い 600株 約16,987円 +450,119円 買戻し

6月15日以降の信用売り損益は、合計で+2,556,181円でした。

数字だけ見ると、かなり良い結果です。
第4部の利益に続いて、第5部でも利益を積み増せています。

特に6月22日に、6月15日分の2,500株を買戻し、+1,420,220円の利益になったことは大きかったです。

ただし、ここはかなり結果論です。

太陽誘電の株価は、その後に下落トレンドへ入りました。
その流れに乗る形で、最終的には大きく利益確定できました。

もし6月16日の急騰後もさらに上に走っていれば、状況はまったく違っていたと思います。
損切りまでは考えていなかったとはいえ、含み損がさらに膨らめば、精神的にはかなり厳しくなっていたはずです。

信用売りで一番怖かったこと

今回の取引で一番感じたのは、信用売りでは相場観以上にポジションサイズが重要だということです。

「太陽誘電は上がりすぎではないか」

この見方自体は、最終的には大きく外れていませんでした。
急騰後の反動安を狙う発想も、結果としては機能しました。

しかし、途中で一時22,000円を超える急騰を食らっています。

その時点で、売り建てのポジションはかなり重くなっていました。
含み損も、自分の感覚ではかなり限界に近づいていました。

信用売りは、読みが当たっても途中で踏み上げられます。
しかも、踏み上げられたときの含み損の増え方が速いです。

ここが、信用買いとは大きく違うところです。

信用買いであれば、下がった株を持ち続ける選択肢があります。
自分の場合は、含み損の建玉を現引きして長期保有に切り替えることもあります。

しかし、信用売りでは同じ感覚は通用しません。

上がり続ける株を、売り建てたまま耐えるのはかなり苦しいです。
そして、上昇には天井がない。

今回、自分は売りの怖さの片鱗を見た気がします。

今回の反省点
利益が出たからよかったものの、ポジションを大きくしすぎた時点で、かなり危ない取引でした。
信用売りでは、相場観が当たるかどうか以上に、どれだけのサイズで売るかが重要だったと思います。

まとめ

太陽誘電の信用売りは、結果として利益になりました。

6月15日以降の信用売りだけでも、損益は+2,556,181円
第4部の利益と合わせると、信用売りだけでかなり大きな利益になっています。

ただ、今回の取引は、利益額だけで評価すると危ないと思います。

6月15日に2,500株を売り建て、翌16日には株価が一時22,000円を超えました。
この時点で、含み損は久しぶりに震えるレベルまで膨らみました。

今回は、信用売りで利益を出した取引であると同時に、売り建ての怖さを初めて強く意識した取引でもありました。

太陽誘電の信用売りは利益になりました。
ただ、ポジションを大きくしすぎた時点で、かなり危ない取引でした。

信用売りでは、相場観が当たるかどうか以上に、どれだけのサイズで売るかが重要だったと思います。

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2026年7月13日月曜日

太陽誘電④|初めての信用売りがうまくいった話

今回は、太陽誘電の第4部です。

第3部では、太陽誘電の現物300株を売却した話を書きました。

2026年6月1日、太陽誘電の株価は短期間で大きく上昇していました。AIサーバー向けMLCC需要への期待もあり、電子部品株全体に買いが入りやすい地合いでした。

ただ、株価水準を見ると、PERは100倍を超えていました。

さすがに割高感が強いと感じ、現物300株をすべて売却しました。

売却益は約404万円。

結果だけ見れば、かなり良い売却です。

ただ、株価はそこで止まりませんでした。

現物株を売却した後も、太陽誘電の株価はさらに上昇していきました。

普通なら、「売るのが早かった」で終わる場面です。

しかし、このときの自分は、もう一度買い直したいとは思いませんでした。

むしろ、

「これはさすがにバブルではないか」

という感覚の方が強くなっていました。

そこで初めて、太陽誘電を信用売りすることにしました。

結果として、この信用売りは利益になりました。

ただし、途中経過まで見ると、決してきれいな勝ち方ではありません。

含み益を取り逃し、含み損になり、最終的にはナンピンが功を奏して利確できた取引でした。

この記事のポイント
・現物300株を売却した後、初めて信用売りに挑戦した
・6月2日〜6月12日の信用売り損益は合計+5,179,001円
・ただし、途中では含み益を取り逃し、含み損になる場面もあった
・結果は利益でも、信用売りを持ちすぎる怖さを強く感じた

現物売却後も株価はさらに上がった

太陽誘電は、2026年5月後半から明らかに株価の動きが変わりました。

AIサーバー向けMLCC需要や、電子部品株への見直し買いが意識され、株価は短期間で大きく上昇しました。

自分はその過熱感を見て、6月1日に現物300株を売却しました。

ただ、売却後も株価はさらに上がりました。

値動きだけを見ると、かなり強い相場でした。

現物300株を持ち続けていれば、もっと利益は伸びていました。

その意味では、現物売却は早かったです。

ただ、このときは、上がっているから買い直そうとは思いませんでした。

むしろ、値動きが強すぎることに違和感がありました。

MLCC需要への期待は分かります。

ただ、キオクシアのようにAI需要が業績に直結しやすい銘柄と比べると、太陽誘電への利益貢献はそこまで見えませんでした。

期待だけで株価が先に走っているように感じました。

しかもPERは100倍超。

自分には、かなりバブル的な値動きに見えました。

初めての信用売り

自分の投資スタイルは、基本的には現物株を担保に信用買いを使う形です。

下落した銘柄を買う。含み損になれば、ナンピンする。利益が出れば利確する。一部を現引きして、現物株を増やす。

これがいつもの流れです。

逆に、信用売りはほとんど使ってきませんでした。

信用買いは慣れています。

もちろん危険はありますが、自分の中では、ある程度使い方が分かっている取引です。

一方で、信用売りは感覚がまったく違います。

株価が下がれば利益になります。

しかし、株価が上がれば損失が膨らみます。

しかも、理屈の上では損失に上限がありません。

これは信用買いよりも怖いです。

それでも太陽誘電では、初めて信用売りに挑戦しました。

理由は単純です。

さすがに上がりすぎだと感じたからです。

MLCC需要への期待は分かります。

ただ、株価上昇の勢いに対して、業績への貢献度がどこまであるのかは疑問でした。

期待だけで株価が先に走っている。

そう見えたため、買い直すのではなく、信用売りで反動安を狙う判断をしました。

実際の信用売り

実際の売買は、以下のような流れです。

細かい明細は複数ありますが、同じ日の取引はまとめています。

日付 取引 株数 平均単価 損益 メモ
2026/6/2 信用新規売り 1,000株 約15,817.5円 - 現物売却後、初めて売り建て
2026/6/9 信用新規売り 500株 約17,872.0円 - 上昇後に追加売り
2026/6/11 返済買い 1,500株 約14,745.0円 +2,625,143円 買戻しで利益確定
2026/6/12 信用新規売り 1,000株 約18,900.5円 - 再度、急騰後に売り建て
2026/6/12 返済買い 1,000株 16,345円 +2,553,858円 同日中に買戻し

この範囲での信用売り損益は、合計で

+5,179,001円

になりました。

初めてに近い信用売りとしては、かなりうまくいった取引です。

現物300株の売却益が約404万円。

その後の信用売りでも約517万円の利益。

太陽誘電だけで見ると、かなり大きな利益になりました。

ただし、数字だけを見るときれいに見えますが、実際の途中経過はかなり危なかったです。

含み益を取り逃して、含み損になった

6月2日に最初の信用売りを入れた後、株価はすぐに下落しました。

一時は、数十万円から100万円近い含み益になっていたと思います。

この時点で買戻していれば、初めての信用売りとしては十分すぎる利益でした。

しかし、そこで利確しませんでした。

「まだ下がるのではないか」

そう考えて、ポジションを持ち続けました。

ところが、その後すぐに株価は上昇に転じました。

含み益だったポジションは、あっという間に含み損になりました。

このときは、かなり後悔しました。

信用買いであれば、株価が下がると含み損になります。

それは自分としても慣れている感覚です。

しかし、信用売りでは逆です。

株価が上がると含み損になります。

頭では分かっていましたが、実際に急騰銘柄でそれを経験すると、かなり怖いです。

太陽誘電は、この時期の値幅が大きく、1日の値動きも激しい銘柄でした。

少し判断が遅れるだけで、含み益が大きな含み損に変わります。

最終的には、6月9日に追加で売り建てたことが功を奏し、6月11日の下落局面で買戻して利益確定できました。

つまり、結果としてはナンピンがうまくいった形です。

ただ、最初の含み益の段階で利確していれば、もっと安全な取引でした。

それを欲張って持ち続けたことで、一度は含み損になっています。

結果的に利益になっただけで、かなり危ない流れだったと思います。

反省点
最初の含み益の段階で買戻していれば、もっと安全な取引でした。
結果的にはナンピンが功を奏しましたが、利益になったから正解とは言い切れない取引でした。

良かった点と危なかった点

今回の良かった点は、現物売却後に株価が上がっても、慌てて買い直さなかったことです。

売った後に株価が上がると、どうしても焦ります。

ただ、自分はそこで買い直すのではなく、過熱感を見て売り目線に切り替えました。

PER100倍超の水準で、MLCC期待がどこまで業績に反映されるのかも疑問でした。

さらに買い向かうより、反動安を狙う方が自然に見えました。

この判断は、結果的にはうまくいきました。

一方で、内容としては手放しで褒められる取引ではありません。

6月2日の売り建ては、一時は大きな含み益になっていました。

そこで利確できず、株価反転で含み損になった時点で、かなり危ない流れになっています。

最終的には追加の売り建てと買戻しのタイミングがうまくいき、利益になりました。

ただ、これはナンピンが功を奏しただけとも言えます。

注意点
信用売りは、株価上昇がそのまま含み損になります。
特に太陽誘電のように値幅の大きい銘柄では、含み益から含み損への転換がかなり早いです。

今回の利益は大きかったですが、同時に信用売りを持ちすぎる怖さも強く感じました。

そして、初めてに近い信用売りで大きな利益が出たことは、危ない成功体験でもありました。

「信用売りでも取れる」と感じたことが、この後のポジション拡大につながった面はあったと思います。

第5部では、その信用売りのポジションを大きくしすぎてヒヤリとした話を振り返ります。

まとめ

今回は、太陽誘電で初めて信用売りを行った話を振り返りました。

第3部で現物300株を売却した後も、太陽誘電の株価はさらに上昇しました。

普通なら、早売りだったと感じる場面です。

ただ、自分はそこで買い直すのではなく、PER100倍超の過熱感と、MLCC期待への疑問から、信用売りを選びました。

結果として、6月2日から6月12日までの信用売りでは、合計で約517万円の利益になりました。

ただし、途中では数十万円から100万円近い含み益を取り逃し、その後に含み損になる場面もありました。

最終的にはナンピンが功を奏して利確できましたが、内容としてはかなり危なかったです。

今回の結論としては、

初めての信用売りは最終的にうまくいった。
ただし、途中では含み益を取り逃し、含み損にもなっており、信用売りを持ちすぎる危険性を強く感じた取引だった。

次回の第5部では、この信用売りのポジションを大きくしすぎて、ヒヤリとした話を振り返ります。

※この記事は、個人の売買記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

2026年前半に約8,000万円を現物株へ|思いのほか多くの銘柄を買えた半年

2026年前半は、想定を大きく上回る利益になりました。 2026年1月1日から7月10日までの売買履歴を集計すると、株式売買による実現利益は約7,854万円。実際に入金された配当金約818万円を合わせると、約8,672万円です。 年初から日本株が好...