2026年夏に発表された、主な現物保有株の決算を振り返ります。
第1部では、三井住友FG、三菱UFJ FG、みずほFGのメガバンク3行を取り上げました。
今回は銀行以外から、JT、三菱商事、三井物産、トヨタ自動車の4社を見ていきます。
2026年7月31日時点の評価額は、4銘柄合計で約6,110万円です。
どれも短期売買を前提に持っている銘柄ではありません。そのため今回は、決算後の株価反応よりも、現在どこから利益を稼いでいるのかを中心に見ていきます。
・JTは増収増益となり、年間配当予想を272円へ増配
・三菱商事と三井物産は利益額こそ近いが、増益要因は異なる
・トヨタは増収・営業減益ながら、通期予想を上方修正
今回振り返る4銘柄
2026年7月31日時点の保有状況は次の通りです。
| 銘柄 | 保有株数 | 評価額 |
|---|---|---|
| 三菱商事 | 4,100株 | 約1,958万円 |
| JT | 2,300株 | 約1,641万円 |
| 三井物産 | 2,600株 | 約1,284万円 |
| トヨタ自動車 | 4,000株 | 約1,227万円 |
今回は含み益や取得単価ではなく、最新決算そのものを見ていきます。
長く持っているJT、今回も増配へ
今回の4社の中で、個人的に最もじっくり見たいのがJTです。
JTは2018年から保有しており、その後コロナ時の株価下落局面で大きく買い増しました。
現在は2,300株を保有しています。
長く持っている高配当株なので、決算では短期的な株価よりも、配当の原資となる利益がきちんと出ているかを重視しています。
2026年1~6月の中間決算では、売上収益が約1兆9,861億円で前年同期比17.7%増、調整後営業利益は約6,617億円で26.2%増となりました。
かなり強い数字です。
一方で、たばこの販売数量そのものが急増しているわけではありません。
総販売数量の伸びは約1%にとどまります。
それでも利益が大きく伸びている背景には、海外市場での値上げや商品構成の改善があります。
国内では喫煙人口の減少が続いていますが、JTは日本市場だけで利益を稼いでいる会社ではありません。
海外事業での値上げに加え、為替の影響もあり、Ploomを中心とする加熱式たばこの販売も伸びています。
今回の決算でも、販売数量だけでは見えない収益力が確認できました。
そして年間配当予想は、前期の234円から272円へ増配されました。
現在の2,300株で単純計算すると、年間予想配当は税引前で約62万5,600円になります。
長く持ってきた銘柄だけに、増配そのものはもちろんですが、その背景にしっかり利益成長があることの方が印象に残りました。
三菱商事と三井物産、利益額は近いが中身は違う
総合商社2社は、数字だけを見るとかなり似ています。
| 三菱商事 | 三井物産 | |
|---|---|---|
| 第1四半期利益 | 2,985億円 | 2,941億円 |
| 通期計画 | 1兆1,000億円 | 9,200億円 |
| 進捗率 | 約27% | 約32% |
利益額はほぼ同じです。
ただし、中身を見るとかなり違いました。
三菱商事では、LNGや原料炭、銅など資源関連の改善が目立ちます。
特に金属資源部門の利益増加が大きく、資源価格の上昇が利益を押し上げました。
一方の三井物産も、第1四半期としては非常に強い決算です。
通期計画9,200億円に対して約32%まで進捗しました。
金属資源やエネルギーに加え、モビリティやインフラ関連も利益に貢献しています。
ただし、一部には資産リサイクルによる利益も含まれているため、第1四半期の利益をそのまま年間へ伸ばして考えるのは少し乱暴です。
株主還元では、三井物産が新たに上限2,000億円の自己株式取得を発表しました。
年間配当予想は三菱商事が125円、三井物産が140円です。
同じ総合商社でも、今回の利益を押し上げた要因にはかなり違いがありました。
※JT、総合商社2社、トヨタの今回の決算ポイントをまとめています。
トヨタは増収でも営業減益
最後はトヨタ自動車です。
現在4,000株を保有しています。
2027年3月期第1四半期は、営業収益が約13兆5,000億円と前年同期比で約10%増えました。
一方、営業利益は約1兆634億円で、前年同期から約9%減少しています。
売上は増えているのに、営業利益は減りました。
為替では円安が大きなプラスになったものの、販売構成や原価、開発費などのコストが利益を押し下げています。
さらに、米国の関税政策や中東情勢など、世界規模で事業を行うトヨタならではの外部要因もあります。
こうして見ると、「円安だからトヨタには追い風」と単純には言えないことが分かります。
それでも会社は、通期営業利益予想を3兆円から3兆4,000億円へ上方修正しました。
第1四半期だけを見ると営業減益ですが、会社側は年間では従来予想を上回る利益を見込んでいます。
営業利益1兆円を超える規模でも、為替や販売、コスト、国際情勢で利益は大きく動く。今回の決算では、その点がよく表れていました。
同じ現物株でも、見る数字はまったく違う
第1部のメガバンク3行では、金利が共通した大きなテーマでした。
今回の4社では、JTは値上げと海外事業、商社は資源価格や事業構成、トヨタは販売や為替、コストと、利益を動かす要因がそれぞれ違います。
中でも、長く保有しているJTが増益を続け、年間272円への増配を発表したことは印象に残りました。
昔から持っている銘柄ほど、過去のイメージだけでなく、現在どこで利益を稼いでいるのかを見る必要があると感じます。
まとめ
今回4社の決算を並べてみて、同じ主力持ち株でも利益の出方はかなり違うことを改めて感じました。
現物株として長く持つ銘柄だからこそ、株価だけでなく、その利益がどこから生み出されているのかは今後も確認していきたいと思います。
投資に関するご注意
本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。


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