2026年9月30日水曜日

ニッポン高度紙工業の200株が約3.2倍に|バッテリー関連で選んだ小型株にAIの追い風

私の持ち株には、メガバンクや大手半導体株に交じって、ニッポン高度紙工業という会社があります。

保有しているのは200株。2026年7月末の取得コストは1株2,083円、株価は6,730円で、含み益は約93万円になりました。取得コストに対して約3.2倍です。

金額では主力株の陰に隠れていますが、含み益率は野村の現物保有51銘柄の中で7位。小さな持ち株も、なかなか侮れません。

購入した頃に意識していたのは、バッテリーというテーマでした。その200株を持っているうちに、今度はAIサーバー向け需要が業績を押し上げるようになっています。

小型のテーマ株を持ちたかった

2023年当時は、小型株の中から、成長が期待できるテーマに関わる銘柄を選びたいと考えていました。

記憶では、日本電子材料は半導体関連、ニッポン高度紙工業はバッテリー関連という位置づけで購入しています。当時の自分の中では、バッテリーが気になるキーワードの一つだったのだと思います。

ニッポン高度紙工業には、リチウムイオン電池用のセパレータという製品があります。電池の内部に使われる材料を手がける会社として関心を持った、というのが購入の出発点です。[1]

最初に買ったのは2023年6月

2023年6月から、2,000株単位で信用取引をしていました。

7月19日に、そのうち100株を現引き。残りは返済し、7月24日には100株を現物で買い足しています。

この一連の信用取引で、実現利益は合計約31.6万円。そして、現引きした100株と買い足した100株が、現物として残りました。

私が普段行っている、信用取引と現物保有の組み合わせです。

「紙」が電子部品の中で働いている

私が購入時に注目した電池向けに加え、ニッポン高度紙工業はアルミ電解コンデンサ用のセパレータを主力としています。

コンデンサの内部で電解液を保持し、電極同士が接触してショートするのを防ぐ紙です。家電や自動車など、幅広い用途に使われています。[10]

同社は、このアルミ電解コンデンサ用セパレータで国内外に高いシェアを持っています。顧客に合わせた製品開発と、多品種少量生産に対応できることが強みです。[1]

消費者が店で会社名を見かける機会は少なくても、製品はさまざまな機器の中に入っている。持ち株を調べる面白さは、こういうところにもあります。

電池向けとは用途が異なり、今回AI需要で伸びているのは、主にこのコンデンサ向けです。[2]

買った年度は減益。その後、利益が回復した

直近3期の業績を並べると、今の好調さに至るまでの変化が分かります。

決算期 売上高 営業利益 営業利益率
2024年3月期 148.3億円 17.2億円 11.6%
2025年3月期 160.3億円 24.6億円 15.3%
2026年3月期 186.2億円 35.3億円 19.0%
2027年3月期・会社予想 240.0億円 60.0億円 25.0%

※連結。会社予想は2026年7月31日公表値。実績と予想を分けて記載。[2][3][5]

私が購入した2023年6〜7月を含む2024年3月期は、営業利益が前期比48.3%減でした。在庫調整の長期化や需要低迷に加え、工場の稼働率低下、原材料価格の高止まりが利益を圧迫しています。[6]

バッテリー関連というテーマに関心を持って買いましたが、会社全体の業績は厳しい時期だったわけです。

そこから2025年3月期、2026年3月期と増収増益に転じ、営業利益は2年間で約2倍に回復しました。利益率も11.6%から19.0%へ改善しています。

その回復を、足元ではAI関連需要が後押ししています。

AIサーバー向け需要が、実際の増益につながる

2026年4〜6月期は、AIサーバー向けのアルミ電解コンデンサ用セパレータの販売が好調でした。

AIと聞くと、高性能な半導体や製造装置に目が向きます。ただ、サーバーを動かす電源にも電子部品が必要です。ニッポン高度紙工業は、その内部で使う材料を供給する側にいます。

直近の決算は、売上高が前年同期比30.3%増の60.5億円、営業利益は107.6%増の17.8億円。売上の伸びを大きく上回る増益となりました。[2]

営業利益率も約29%に達しています。

通期の営業利益予想60億円は、前期比約70%増の計画です。[2]

「AI関連だから期待できる」という話に、実際の売上と利益の裏付けがある。今回、この会社を取り上げたいと思った理由です。

株価も、一直線に3倍になったわけではない

株価の推移を見ると、途中の浮き沈みはかなり大きいです。

時点 株価 見どころ
2023年末 1,746円 取得コスト2,083円を下回る
2024年末 1,990円 年末時点では、まだ取得コスト未満
2025年中の安値 1,351円 取得コスト比で約35%下の水準
2025年末 3,425円 年末には取得コストを大きく上回る
2026年6月の高値 11,110円 一時1万円を超える
2026年7月末 6,730円 含み益約93万円の計算基準
2026年9月4日終値 6,610円 直近も6,000円台で推移

※年末・月末・直近値は終値。期間中の高値・安値は終値とは異なります。[7][8][9]

購入後は含み損の時期もあり、上昇が続くようになるまでには時間がかかりました。

さらに、2026年6月の高値から7月末までの下落率は約39%。好業績でも、株価の振れ幅は小さくありません。

約3.2倍という数字は、こうした上下を経た7月末時点の結果です。業績が回復していく流れと、株価が日々動く速さは、同じではないと感じます。

株価と一緒に、配当も育ってきた

配当も、2024年3月期の年間50円から、2025年3月期60円、2026年3月期90円と増えています。[3][5]

2027年3月期は110円を予定しています。200株なら、年間2万2,000円の税引前配当になる計算です。[2][3]

取得コストに対しては約5.3%。現在の株価に対する利回りではありませんが、保有中の増配もうれしい変化です。

好調な今だから、需要の変化も見ておきたい

一方で、高いシェアがあれば業績がずっと伸びる、というわけでもありません。同社自身も、世界の需要動向が業績に影響することをリスクとして挙げています。[4]

今後見るなら、AIサーバー向けの好調さが続くか、そして現在の利益率をどこまで保てるか。この2点です。

ニッポン高度紙工業は、私の資産全体では小さな持ち株です。それでも、買ったときのテーマだけでは見えていなかった会社の強みに触れられる。これも、個別株を持ち続ける面白さだと思います。

※保有株数・取得コスト・含み益は2026年7月31日時点。株価推移は2026年9月4日まで確認。配当予想は会社公表値であり、含み益に配当は含めていません。本記事は個人の保有・売買記録です。

参照資料

投資に関するご注意

本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

応援クリックしていただけると励みになります

0 件のコメント:

コメントを投稿

ソニーFGを13万株まで信用買い|長い低迷の中でナンピンし、最後にリカバリー

今回は、ソニーフィナンシャルグループの信用取引を振り返ります。 2025年12月に最初の3万株をいったん利確。 その後、2026年2月に 158.2円で3万株を再び信用買い したところから、長い低迷につき合うことになりました。 それでも、配当利回りの高さ...