第1部では、2022年から2025年までのINPEX取引を振り返りました。
2022年11月に買った3,000株が含み損として残り、2023年はナンピンとレンジ売買を繰り返しました。2024年春の上昇でようやく苦しい状態を抜け、2025年は積極的な売買を控え、現引きした株を長期保有する局面になりました。
その流れが変わったのが2026年です。
中東情勢とホルムズ海峡を巡る不透明感から原油相場が大きく動き、INPEX株の値動きも荒くなりました。
私はこの局面で短期売買を再開し、2026年だけで実現損益は +1,554,431円 になりました。
ただし、単純に原油高を期待して買い続けたわけではありません。
3月下旬に株価がピークを迎えた後は、下落傾向が続くことを前提に、株価が下がった場面で入り、地政学リスクが市場で再び意識されて株価が反発したところで利益確定することを基本戦略にしていました。
売買の対象にしたのは戦争そのものではなく、情勢の変化に対する原油相場とINPEX株の反応です。
・3月下旬のピーク後は、下落相場の反発を狙った
・和平合意後も不透明感は残ると考え、下落時に買い直した
・2026年の実現損益は+1,554,431円
・戦略は機能したが、ニュースに左右されるため再現性は高くない
3月下旬からは下落相場の反発を狙った
中東情勢が緊迫した後、INPEX株は原油相場とともに上昇しました。
しかし、3月下旬にピークを迎えてからは、徐々に下落傾向へ移っていきました。
そこで私は、さらに大きな上昇を追いかけるのではなく、下落相場の中で発生する一時的な反発を取る方針に切り替えました。
株価が下がり、頃合いがよいと感じたところで買う。
その後、原油供給への警戒感や中東情勢の不透明感が再び市場で意識され、INPEX株が反発したところで売る。
これが3月下旬以降の基本的な売買パターンです。
重要だったのは、上昇を欲張って長く持ちすぎないことでした。
原油相場は、トランプ大統領の発言や現地からのニュースによって、短期間で大きく動く可能性があります。警戒感から株価が上昇しても、その後に停戦への期待が強まれば、反対方向へ急に動くこともあります。
そのため、上昇幅のすべてを取ろうとはせず、ある程度の利益が出たところで返済売りを繰り返しました。
株価が下がった場面で買い、地政学リスクへの警戒から反発した場面で早めに返済売りする。大きな上昇を待たず、建玉を長く持ちすぎないことを意識しました。
2026年の売買プロット
※2026年のINPEX株価と、主な信用買い・返済売り・現物買付の位置を示した図です。
図で見てほしいのは、次の3点です。
1つ目は、3月下旬をピークに、INPEX株が下落傾向へ移ったことです。
2つ目は、4月以降、株価が下がった場面で買い、地政学リスクへの警戒から株価が反発したところで返済売りしていることです。
3つ目は、一度売却した後も、再び株価が下がれば入り直していることです。
売買履歴だけを見ると、買いと返済売りを細かく繰り返しているように見えます。
しかし、無計画に出入りしていたわけではありません。
下落傾向が続くことを前提に、相場の警戒感が後退して株価が下がった場面で入り、再び警戒が強まって反発したところで売る。
2026年の売買は、この考え方を繰り返したものでした。
和平合意後も買い直した理由
6月には和平合意が伝えられ、原油相場やINPEX株が下落する場面がありました。
和平に向けた動き自体は好ましいことです。
ただ、相場を見るうえでは、合意が伝えられたからといって、中東情勢やホルムズ海峡を巡る不透明感がすぐにすべて解消するとは考えませんでした。
合意がそのまま順調に進むとは限らず、市場が再び原油供給への懸念を意識する可能性は残っていると見ていたからです。
そこで、和平合意が伝えられて株価が下がった後も、株価水準を確認しながら買い直しました。
その後、市場の警戒感が再び強まり、INPEX株が反発すれば利益確定する。
長期的な方向を正確に当てようとするのではなく、楽観と警戒の間で揺れる株価を利用する売買でした。
5月から7月にかけて何度も入り直したのは、中東情勢の悪化を期待していたからではありません。
情勢が短期間ですんなり安定するとは考えず、相場の不透明感が続くことを前提に、下落時の買いと反発時の売却を繰り返していました。
4月は高値圏からの下落で売買
4月9日に1,000株を4,248円で買い、4月13日に4,332.1円で返済売りしました。損益は +82,554円 です。
その後、4月14日に2,000株、27日にさらに2,000株を買い、28日に合計4,000株を返済売りしました。こちらの損益は +294,649円 です。
4月はまだ4,000円前後の高い株価水準でした。
そのため、大きな上昇を期待して持ち続けるより、反発したところで早めに返済することを優先しました。
実際、その後の株価はさらに下落しています。利益確定を先送りしていれば、高値圏で買ったポジションが残っていた可能性があります。
この頃から、持ち続けて大きな値幅を狙うのではなく、反発時に細かく利益を確定する形が定着していきました。
5月から7月は同じ戦略を繰り返した
5月から7月にかけても、基本的な考え方は変わりません。
株価が下がったところで買い、数日後に反発すれば売る。返済後に再び下がれば、もう一度入り直しました。
主な売買は次のとおりです。
| 買い | 返済売り | 実現損益 |
|---|---|---|
| 5月7日・8日 合計2,000株 | 5月14日 2,000株 | +184,087円 |
| 5月15日 1,000株 | 5月18日 1,000株 | +119,654円 |
| 6月1日までに合計3,000株 | 6月3日 3,000株 | +125,337円 |
| 6月4日 2,000株 | 6月5日 2,000株 | +239,791円 |
| 6月10日 2,000株 | 6月11日 2,000株 | +221,852円 |
| 6月16日 2,000株 | 6月18日 2,000株 | +78,920円 |
| 6月19日 2,000株 | 6月19日 2,000株 | +136,686円 |
| 6月22日・7月2日 合計3,000株 | 7月8日 3,000株 | +70,901円 |
個々の取引で特別なことをしたわけではありません。
相場の警戒感が後退して株価が下がったところで入り、不透明感が再び意識されて株価が戻ったところで売る。このパターンを繰り返しました。
一度の取引で大きな利益を狙うより、建玉を長く持ちすぎず、取れる利幅を積み上げることを優先しています。
値動きの方向が急に変わる可能性を常に意識していたためです。
現物500株は株主優待を意識した買い
6月11日には、信用2,000株を3,625.8円で返済売りしました。
その一方で、同日に現物500株を3,591円で買っています。
この現物買いは、信用取引でさらに短期の上昇を追うためではありません。
売買を続ける中で資金に余裕ができたため、株主優待を意識して現物株を増やしたものです。
信用取引では、下落時に入って反発時に売る短期売買を続ける。
現物500株は、株主優待も含めて保有する。
同じINPEX株でも、信用取引と現物買いでは目的を分けていました。
7月も下落後に入り直した
6月22日に2,000株を3,452円で買った後、株価はさらに下落しました。
そこで7月2日に1,000株を3,221円で追加し、7月8日に合計3,000株を3,401.3円で返済売りしました。損益は +70,901円 です。
この取引も、それまでと同じ考え方でした。
和平に向けた動きが出た後も、相場の不透明感が短期間で解消するとは見ていなかったため、株価が下がったところで入り直しました。
その後、株価が反発したため返済しましたが、さらに大きな上昇を待つことはしませんでした。
翌7月9日には、2,000株を3,412円で再び買っています。
一度利益確定しても、再び株価が下がれば入り直す。ただし、反発したところでは欲張らずに売る。
この繰り返しが、2026年のINPEX取引の中心でした。
2026年の取引結果
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 信用買い | 24,000株 |
| 信用返済売り | 22,000株 |
| 現物買付 | 500株 |
| 実現損益 | +1,554,431円 |
| 配当入金 | 11,953円 |
2026年だけで約155万円の実現利益になりました。
INPEX取引全体の利益は約322万円なので、2026年の短期売買が利益のかなり大きな部分を占めています。
2025年までの取引は、含み損を抱えながらナンピンとレンジ売買でしのぐ期間でした。
一方、2026年は、下落傾向の中で相場の警戒感が強まった際の反発を利用し、細かく利益を積み上げた期間です。
戦略は機能したが、再現性は高くない
3月下旬以降に取った戦略は、結果としてうまく機能しました。
下落時に買い、地政学リスクが市場で再び意識されて株価が反発したところで売る。長く持ちすぎず、ある程度の利益で返済する。
この方法によって、値動きの反転に巻き込まれる前にポジションを軽くしながら、利益を積み上げることができました。
ただし、これはニュースの展開に大きく左右される戦略でもあります。
和平に向けた動きが出た後、再び市場の警戒感が強まるとは限りません。反対に、地政学リスクが意識されても、材料出尽くしで株価が下がることもあります。
今回は、相場の不透明感が続くと考えて下落時に入り、何度も反発局面で売ることができました。
しかし、原油相場や中東情勢を正確に予測できたわけではありません。
株価の下落が止まらなければ、買い下がったポジションが残っていた可能性もあります。
下落時に入り、反発時に早めに返済する戦略は機能しました。ただし、地政学リスクを材料にした相場は、ニュースの内容や市場の受け止め方によって逆方向にも大きく動きます。今回の利益を、いつでも再現できる利益だとは考えない方がよいと思います。
まとめ
2026年のINPEX取引では、3月下旬のピーク後に売買方針を変えました。
下落傾向が続くことを前提に、株価が下がったところで入り、地政学リスクが市場で再び意識されて株価が反発したところで利益確定する。6月の和平合意後も、不透明感がすぐに解消するとは考えず、株価水準を見ながら入り直しました。
結果として、2026年だけで約155万円の実現利益になりました。
ただし、これは地政学リスクそのものを期待した取引ではなく、すでに発生していた相場の不安定な値動きに対応した結果です。
下落時に入り、警戒感から株価が反発した場面で早めに売る戦略は機能しましたが、ニュース次第で逆方向にも大きく動くため、再現性の高い勝ち方だったとは言い切れません。
利益額だけを見るのではなく、相場の流れが違えばポジションだけが残っていた可能性もあったことを、今回の反省として残しておきます。
投資に関するご注意
本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。


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