2026年7月19日日曜日

キオクシアで現引きの順番を間違えた|同日売買と平均取得単価の落とし穴

今回は、キオクシアホールディングスの取引で、また同じ失敗をしてしまった話です。

本来は、約20万円の損失を確定するつもりでした。

ところが、現引きを先に行ったことで取得単価が平均化され、反対に約46万円の利益を計上する形になりました。

やりたかったのは、取得単価が約85,000円の現物100株を83,000円前後で売却し、その翌日に71,650円で買っていた信用建玉100株を現引きすることです。

そうすれば、保有株数は100株のまま、現物の取得単価を約71,000円に入れ替えられます。

しかし、口座に現金があったため、つい先に現引きを実行してしまいました。

現引きが終わったあとで、

これでは既存の現物と取得単価が平均化される。

と思い出しました。

しかも、現物売却を先に操作すればよかったわけではありません。

同じ日に売却と現引きを行えば、注文の順番にかかわらず平均取得単価で損益が計算されます。

必要だったのは、売却と現引きを別の日に分けることでした。

この記事のポイント
・約20万円の損切りをする予定だった
・現引きを先に行い、取得単価が平均化された
・同日なら売却を先にしても結果は同じ
・必要だったのは、売却と現引きを別の日に分けること

本来やりたかった取引

取引前のキオクシアは、次の状態でした。

区分 株数 取得単価
現物株 100株 約85,000円
信用買い建玉 100株 71,650円

最終的に残したかったのは100株です。

そこで、まず約85,000円で保有していた現物100株を、約83,000円で売却する予定でした。

83,000円-85,000円=-2,000円
-2,000円×100株=約-20万円

その翌日に、71,650円の信用建玉100株を現引きします。

予定どおりなら、取引後は次の状態になります。

項目 予定していた結果
現物保有 100株
現物の取得単価 約71,650円
現物売却の損益 約-20万円
現物の売却代金 約830万円
現引きに必要な資金 約716万円
現金の増加 約114万円

高い現物を売り、安い信用建玉を現物として残す。

同時に、売却代金と現引き代金の差額として、約110万~120万円の現金も残す。

それが今回やりたかった取引でした。

少し前には同じ入れ替えができていた

この方法を知らなかったわけではありません。

少し前にも、キオクシアで同じような取引をしています。

約定日 取引 株数 単価
6月29日 現物買い 100株 89,000円
6月29日 信用買い 100株 85,170円
6月30日 現物売り 100株 91,260円
7月1日 現引き 100株 85,170円

6月30日に現物を売り、翌7月1日に信用建玉を現引きしました。

売却と現引きを別の日に分けたため、現物100株を維持したまま、取得単価を85,170円へ入れ替えることができました。

今回も、これと同じことをするつもりでした。

口座に現金があったので、つい現引きした

今回現引きしたのは、71,650円で買った信用建玉100株です。

この建玉はいずれ現引きするつもりでした。

そして、その日は口座に現引きできるだけの現金がありました。

そのため、

現金があるから、先に現引きしておこう。

と軽く考え、そのまま操作してしまいました。

資金が足りなければ、現引きの前に何を売るか、いつ資金を用意するかを考えたはずです。

今回は現金があったため、手順の確認を飛ばしました。

しかし、重要だったのは現引きできるかどうかではありません。

いつ現引きするかでした。

現引きできるだけの現金があることと、今すぐ現引きしてよいことは別の話でした。

現引きすると取得単価は平均化される

現引き前は、現物100株と信用建玉100株が別々に存在していました。

しかし、信用建玉を現引きすると、その100株は現物株になります。

既存の現物と同一銘柄として合算され、取得単価も平均化されます。

区分 株数 取得単価
以前からの現物 100株 約85,000円
現引きした分 100株 約71,000円
現引き後 200株 約78,000円

単純化すると、平均取得単価は次の計算です。

(85,000円×100株+71,000円×100株)÷200株
=78,000円

実際の保有画面では、キオクシア200株の取得コストは78,428円と表示されました。

現引き後は、85,000円で買った100株と、71,000円で買った100株を別々に持っている扱いにはなりません。

取得コスト78,428円の株を200株保有している状態になります。

そのため、100株を売却しても、

85,000円で買った100株だけを売る

という指定はできません。

仮に83,000円で100株を売却した場合は、

(83,000円-78,428円)×100株
457,200円

概算で約45万7,000円の利益になります。

本来は約20万円の損失を確定する予定でしたが、先に現引きしたことで、反対に約46万円の利益計上になりました。

税率を約20%として単純計算すると、この利益に対応する税額は約9万円です。

※実際の納税額は、年間のほかの株式売買損益との通算によって変わります。

※本来の取引と、実際に行った取引の違いを整理した図です。

売却を先にしても、同じ日なら結果は同じ

今回の失敗は、単に現引きを先にしたことではありません。

仮に午前中に現物を売り、午後に信用建玉を現引きしても、同じ日に行えば狙った約20万円の損切りにはなりません。

同じ日に同一銘柄を取得すると、その日の取得分を含めて平均取得単価が計算されるためです。

今回必要だったのは、次の流れでした。

1日目

取得単価約85,000円の現物100株を、約83,000円で売却する。

2日目以降

71,650円の信用建玉100株を現引きする。

重要だったこと
注文の順番ではなく、売却と現引きの取引日を分けることでした。

同日売買では、これまでにも何度も失敗していた

同日売買による平均取得単価の計算は、今回初めて知った仕組みではありません。

これまでにも、現物を売却した同じ日に同一銘柄を買い戻し、想定していた損益にならなかったことが何度かありました。

そのため、同日売買では取得単価が平均化されることに注意していました。

しかも、少し前には売却と現引きを別の日に分け、同じ入れ替えを成功させています。

それにもかかわらず、今回は口座に現金があったことで、つい現引きを先に実行しました。

現引きしたあとで、

また同じことをやってしまった。

と気づきました。

制度を知らなかったわけではありません。

過去に失敗し、注意もしていました。それでも、また繰り返しました。

利益になったからよい、ではない

今回の操作で、経済的に大損したわけではありません。

安く買った信用建玉にあった含み益の一部を、現物売却によって実現したと考えることもできます。

ただし、予定していた損益調整とポジション整理は崩れました。

高い現物を売り、安い信用建玉を残し、現金も増やす。

その狙いどおりにはなりませんでした。

利益になったから問題ない、とは考えません。

まとめ

今回必要だったのは、現物売却と現引きの順番を変えることではありませんでした。

売却と現引きを別の日に分けることでした。

ところが、口座に現金があったため、つい先に現引きを実行しました。

その結果、既存の現物と現引き分が合算され、取得コストは78,428円に平均化されました。

約20万円の損失を確定する予定が、83,000円で100株を売却した場合、概算で約45万7,000円の利益になる形です。

今回の反省
知っていて気をつけていたのに、またやった。今回の反省は、それに尽きます。

投資に関するご注意

本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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