今回は、東邦亜鉛の取引を振り返ります。
この取引の怖いところは、最初はうまくいっていたことです。
東邦亜鉛の取引は、最終的に約100万円の損失になりました。
ただ、最初から大きく失敗していたわけではありません。
2022年は、他の非鉄金属株と同じような感覚で見ていました。
チャートを見て、安くなったら買い、上がったら売る。
いわゆるボックス圏の回転売買です。
当時は、住友金属鉱山やDOWAなども売買しており、非鉄金属株全体を市況株として見ていました。
東邦亜鉛も、その延長で触っていた銘柄です。
実際、最初の売買では利益が出ていました。
問題は、その後です。
ボックス圏のように見えていた株価が、いつの間にか下落トレンドに変わっていました。
それでも、過去にうまくいった記憶が残っていたため、2023年に再び買うことになります。
・2022年前半は回転売買で利益が出ていた
・ボックス圏を下抜けた後も、同じ感覚で売買を続けた
・2023年4月には、昔の株価を基準に「安い」と判断した
東邦亜鉛の売買履歴
まず、第1部で扱う売買履歴を整理します。
| 時期 | 取引内容 | 株数 | 平均単価 | 損益 |
|---|---|---|---|---|
| 2022/5/31 | 信用買い | 3,000株 | 約2,336円 | - |
| 2022/6/6 | 返済売り | 3,000株 | 約2,443円 | +318,284円 |
| 2022/6/6 | 信用買い | 3,000株 | 約2,417円 | - |
| 2022/6/7 | 返済売り | 3,000株 | 約2,444円 | +78,955円 |
| 2022/6/10 | 信用買い | 2,000株 | 約2,363円 | - |
| 2022/7/6 | 返済売り | 2,000株 | 約2,079円 | -571,361円 |
| 2022/11〜2023/2 | 回転売買 | 2,000株単位 | 2,000円台前半 | +100,984円 |
| 2023/4/11 | 信用買い | 2,000株 | 約1,903円 | - |
第1部の範囲では、実現損益は以下のようになります。
| 区分 | 損益 |
|---|---|
| 2022年5月〜6月前半 | +397,239円 |
| 2022年7月の損失 | -571,361円 |
| 2022年11月〜2023年2月 | +100,984円 |
| 第1部範囲の実現損益 | -73,138円 |
この時点では、まだ致命的な損失ではありません。
最初はうまくいっていた取引が、途中から崩れていったという流れです。
※2022年5月から2023年4月までの株価推移と、主な売買ポイントです。
最初はボックス圏の回転売買だった
2022年5月から6月前半の取引は、かなり分かりやすい回転売買でした。
2,300円台で買って、2,400円台で売る。
信用買いで入り、短期で返済売りする。
最初の2回の売買では、合計で約39万円の利益が出ています。
この時点では、東邦亜鉛に対して悪い印象はありませんでした。
他の非鉄金属株と同じように、短期で値幅を取れる銘柄だと見ていました。
ただし、今振り返ると見方はかなり雑でした。
同じ非鉄金属株でも、会社ごとに事業内容も財務状態も違います。
それでも当時は、東邦亜鉛を個別に深く見るより、セクター全体の流れを優先していました。
ボックス圏のつもりが、下に抜けた
流れが変わったのは、2022年6月10日の買いです。
この日、2,000株を平均約2,363円で信用買いしました。
それまでの感覚では、また2,400円台に戻ると思っていたのだと思います。
しかし、株価は戻りませんでした。
7月6日に、平均約2,079円で返済売りしています。
この取引の損益は、-571,361円でした。
それまでの利益を一気に削る損失です。
ボックス圏の下限で買ったつもりが、実際には下に抜けていました。
「安くなったら買い、戻ったら売る」という売買が、通用しなくなっていた可能性があります。
ここで一度、東邦亜鉛を「回転売買できる銘柄」として見るのをやめるべきでした。
ただ、当時はそこまで明確に整理できていませんでした。
一度うまくいった銘柄は、また同じように動くのではないか。
そういう感覚が残っていたのだと思います。
その後も、細かく売買していた
2022年後半から2023年初めにかけても、東邦亜鉛を2,000株単位で売買しています。
この部分は、合計で+100,984円の利益でした。
ただ、最初のようにきれいに取れていたわけではありません。
下落後の戻りを細かく取っている状態でした。
それでも、過去に利益が出た記憶があったため、まだ触れる銘柄だと思っていました。
2023年4月、昔の買値から安いと判断した
2023年4月11日、東邦亜鉛を再び信用買いしました。
株数は2,000株、平均単価は約1,903円です。
2022年には、2,300円台から2,400円台で売買していた銘柄です。
その記憶があったので、1,900円台はかなり安く見えました。
「以前は2,400円近くで売れていた銘柄が、1,900円台まで下がっている」
そう考えると、買いたくなります。
しかも、過去に利益が出ていたため、またどこかで戻るのではないか、という感覚もありました。
しかし、今振り返ると、これは今の会社を見て買ったというより、昔の株価を覚えていたから買った取引でした。
昔の株価から見て安い。
それだけでは、買う理由としてはかなり弱いです。
見るべきだったのは、過去の株価ではなく、なぜここまで下がっているのかでした。
この時点では、まだ修正できた
2023年4月の買いだけで、すぐに致命傷になったわけではありません。
ポジションは2,000株で、含み損もまだ大きすぎるものではありませんでした。
ここで無理に動かなければ、傷は浅いままだったかもしれません。
しかし次に、決算発表前のナンピンをしてしまいます。
まとめ
| 反省点 | 内容 |
|---|---|
| セクターの雰囲気で見ていた | 非鉄金属株という括りを優先し、東邦亜鉛個別の状態を深く見ていなかった |
| 成功体験を引きずった | ボックス圏でうまくいった感覚を、下落トレンドに持ち込んだ |
| 昔の買値を基準にした | 2,300円台、2,400円台で売買した記憶から、1,900円台を安いと判断した |
2022年前半の成功体験を引きずり、下落トレンドに変わった後も同じ感覚で売買していました。
さらに2023年4月には、今の会社ではなく、昔の株価を基準に「安い」と判断しています。
過去に取れた値幅は、次の利益を保証してくれません。
株価が下がった時に見るべきなのは、昔の株価ではなく、今の会社の状態です。
次回は、2023年8月の決算前ナンピンと、それがどう裏目に出たのかを振り返ります。
投資に関するご注意
本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。


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