第1部では、東邦亜鉛を非鉄金属株の一つとして売買し、最初は回転売買がある程度機能していたことを書きました。
ただ、その後に株価は下落トレンドへ変わりました。
それでも2023年4月、昔の買値から見て安いと感じ、再び東邦亜鉛を信用買いしています。
ここまでも判断としては甘かったと思います。
しかし、この時点ではまだ致命傷ではありませんでした。
・2023年4月の買い後は含み損だったが、まだ傷は浅かった
・2023年8月、決算前に2,000株を追加して合計4,000株にした
・根拠の薄い決算前ナンピンが、この取引の致命傷になった
本当にまずかったのは、2023年8月に「決算で上がるかもしれない」という期待だけでナンピンし、悪い決算を大きなポジションで跨いでしまったことです。
2023年4月の信用買い後、含み損で推移
2023年4月11日、東邦亜鉛を2,000株信用買いしました。
| 約定日 | 取引 | 株数 | 平均単価 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 2023/4/11 | 信用買新規 | 2,000株 | 約1,903円 | 昔の買値から見て安いと判断 |
この買いは、第1部でも触れた部分です。
当時は、2022年に2,300円台や2,400円台で売買していた記憶が残っていました。
そのため、1,900円前後まで下がると、かなり安く見えました。
ただ、今振り返ると、これは危ない見方でした。
「以前はもっと高かった」
「だからまた戻るかもしれない」
この感覚が強く、株価が下がっている理由を十分に見ていませんでした。
とはいえ、まだ2,000株です。
含み損にはなっていましたが、ポートフォリオ全体から見れば、まだ致命的な金額ではありません。
ここで無理に動かなければ、傷は浅かったと思います。
問題は、この後にさらに信用買いを増やしたことです。
2023年8月、決算前にナンピンした
2023年8月4日、東邦亜鉛をさらに2,000株信用買いしました。
| 約定日 | 取引 | 株数 | 平均単価 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 2023/4/11 | 信用買新規 | 2,000株 | 約1,903円 | 最初の買い |
| 2023/8/4 | 信用買新規 | 2,000株 | 約1,743円 | 決算前にナンピン |
| 合計 | 信用買い | 4,000株 | 約1,823円 | 決算を跨ぐ形に |
ここが、この取引の一番悪いところです。
ナンピン自体が悪いというより、決算前に根拠なくナンピンしたことが問題でした。
当時は、決算で上がるのではないかと思っていました。
株価は下がっている。
ここで買い増せば、戻った時に損益が改善する。
決算で悪材料出尽くしになれば、反発するかもしれない。
そういう期待がありました。
ただし、業績をきちんと確認したうえで、「市場予想より良い決算になる」と考えたわけではありません。
財務の悪化や下値リスクを十分に見ていたわけでもありません。
単に、下がっている株を買い増せば助かりやすくなる。
かなり期待先行のナンピンでした。
ナンピン自体よりも、決算前に明確な根拠なくポジションを増やしたことが問題でした。
決算は完全に裏目に出た
東邦亜鉛は、2023年8月に2024年3月期第1四半期決算を発表しました。
その後も厳しい決算が続きます。
細かい売上高や営業利益を並べるより、赤字額だけを見たほうが分かりやすいと思います。
| 決算 | 発表時期 | 最終損益 | 配当・業績予想 |
|---|---|---|---|
| 2024年3月期 第1四半期 | 2023年8月 | -28億36百万円 | 赤字転落 |
| 2024年3月期 第2四半期累計 | 2023年11月 | -257億17百万円 | 通期最終赤字300億円へ下方修正、期末配当50円を未定に変更 |
| 2024年3月期 本決算 | 2024年5月 | -464億15百万円 | 年間配当0円 |
※2023年4月の信用買い、8月のナンピン、その後の株価下落を示したチャートです。
決算で上がると思ってナンピンしたのに、出てきたのは赤字決算でした。
これは完全に見込み違いです。
4月の買い後も株価は戻らず、8月のナンピン後は決算をきっかけにさらに下へ抜けていきました。
特に痛かったのは、決算前に2,000株だった信用買いを、4,000株まで増やしていたことです。
その後、第2四半期では最終赤字が257億円まで拡大し、通期予想も300億円の赤字へ下方修正されました。
ここまで来ると、「少し決算が悪かった」という話ではありません。
会社の状況が大きく悪化していると見るべき場面でした。
信用買いで悪い決算を跨いだ重さ
2023年8月のナンピンで、信用買いは合計4,000株になりました。
この状態で悪い決算を受けたことで、含み損だけでなく信用余力まで削られました。
株価が下がれば、含み損が増え、維持率も悪化します。
しかも、ポジションを増やした理由は「決算で上がるかもしれない」という期待でした。
これだけで信用買いを増やすには、リスクが大きすぎました。
信用買いで決算を跨ぐ場合、株価下落による含み損だけでなく、信用余力や維持率にも影響します。
その後も厳しい状況は続いた
本決算まで悪化が続き、東邦亜鉛は単純に「下がったからナンピンする」銘柄ではなくなっていました。
2023年8月のナンピンは、下がった株をうまく拾ったのではなく、悪化していく業績を十分に見ないまま信用買いを増やした取引でした。
辛口に言えば、助かりたい気持ちが先に立ったナンピンです。
反省点
| 反省点 | 内容 |
|---|---|
| 期待でナンピンした | 決算で上がるという気持ちが強く、根拠が薄かった |
| 決算前にポジションを増やした | 悪かった場合の損失を十分に考えていなかった |
| 信用買いのリスクを軽く見た | 現物ではなく信用買いで悪い決算を跨いだ |
一番大きいのは、やはり決算前ナンピンです。
含み損になったこと自体は、株をやっていればあります。
問題は、含み損の銘柄に対して、なぜ追加で買うのかです。
今回の東邦亜鉛は、業績を確認したナンピンではなく、戻ってほしい気持ちが先に立ったナンピンでした。
悪い決算が出たことで、一気に逃げ場がなくなりました。
まとめ
東邦亜鉛で致命傷になったのは、含み損ではなく、根拠の薄い決算前ナンピンでした。
4,000株まで増やしたことで、悪い決算後はナンピンも決済も難しくなりました。
次回は、そのポジションを2026年1月に整理するまでを振り返ります。
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投資に関するご注意
本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。


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