2026年6月3日水曜日

【実録】新NISAで買ったアドテックプラズマ①|購入翌日に決算発表があった半導体小型株

今回は、新NISAで購入したアドテック プラズマ テクノロジーについて振り返ります。
新NISA開始直後に、半導体関連の小型成長株として購入した銘柄ですが、結果的には購入翌日に決算発表を迎える形になりました。

1. 新NISAは超長期の成長枠として考えた

2024年から新NISAが始まりました。

旧NISAの頃、自分は主にメガバンクなどの大型高配当株を買っていました。

目的は、配当金を非課税で受け取ることです。

もちろん値上がり益もあれば嬉しいですが、旧NISAでは大きな値上がりを狙うというより、安定した高配当株を持ち、配当金を無税でもらうことを重視していました。

しかし、新NISAでは少し考え方を変えました。

新NISAのメリットは、配当金が非課税になることだけではありません。

大きな値上がり益が出た場合、その利益に税金がかからない。

しかも新NISAでは、非課税保有期間が無期限になりました。

それなら、短期売買ではなく、超長期で成長を取りにいく銘柄を持つ枠として使ってもよいのではないか。

そう考えるようになりました。

これまでの銘柄選びは、基本的に東証プライム市場の大型株が中心でした。

流動性があり、情報も多く、業績や配当の安定感もある。

自分の投資スタイルとしては、プライム市場上場銘柄を中心に見るのが基本でした。

しかし、新NISAでは少し範囲を広げました。

将来的な値上がり益を狙うなら、プライム市場の大型株だけでなく、スタンダード市場の小型成長株にも目を向ける意味があると考えたからです。

もちろん、スタンダード市場の銘柄は値動きが荒く、業績のブレも大きくなりがちです。

決算ひとつで株価が大きく動くこともあります。

それでも、新NISAは短期売買用ではなく、超長期で使う枠です。

短期的な値動きよりも、将来の成長可能性を見る。

その前提で、スタンダード市場の銘柄も候補に入れることにしました。

ただ、このポリシーを完全に一貫して続けられたかというと、そうでもありません。
翌年以降の購入銘柄では、市場の動向に右往左往することもありました。

現在のSBI新NISAの残高を見ると、当初考えていたような半導体関連の小型成長株だけではなく、RIZAPグループ、いよぎんホールディングス、三菱商事、SBIホールディングスなども入っています。

一方で、テセック、アドテックプラズマ、三社電機製作所、ローム、浜松ホトニクスなど、半導体や電子部品、製造装置に近い銘柄も残っています。

つまり、新NISA開始当初は「超長期で成長を取りにいく小型株」という意識が強かったものの、その後は相場環境やその時々の関心に引っ張られ、銘柄選びには多少のブレも出てきたということです。

その意味でも、今回のアドテックプラズマは、新NISA開始直後の自分の考え方がよく出ている銘柄だと思います。

2. 半導体関連の小型株を集める方針

新NISAで注目したテーマの一つが、半導体関連です。

AI、データセンター、先端半導体、半導体製造装置。

このあたりは、中長期で見れば成長余地がある分野だと考えていました。

半導体関連株といえば、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストのような大型株が目立ちます。

しかし、半導体産業はそれだけで成り立っているわけではありません。

製造装置に組み込まれる部品、電源、制御装置、周辺機器など、多くの企業が関わっています。

大型株だけでなく、そうした周辺分野の小型株にもチャンスがあるのではないか。

そう考えて、新NISAでは半導体関連の小型株もいくつか購入しました。

今回取り上げるアドテック プラズマ テクノロジーも、その中の一つです。

約定日 受渡日 銘柄 株数 平均単価 金額 区分
2024/1/11 2024/1/15 アドテック プラズマ テクノロジー 300株 約1,769円 530,690円 成長投資枠
2024/1/11 2024/1/15 ジーエルサイエンス 200株 2,547円 509,400円 成長投資枠

こうして見ると、新NISA開始直後から、半導体関連や理化学・分析装置系の小型成長株も候補に入れていたことが分かります。

他にも新NISAで購入した半導体関連の小型株がありますが、それらについては、また別の記事で紹介していく予定です。

今回はまず、アドテックプラズマの取引を振り返ります。

3. アドテックプラズマとはどんな会社か

アドテックプラズマは、半導体製造装置向けのプラズマ用高周波電源やマッチングユニットなどを手がける会社です。

半導体製造装置そのものを作っている会社というより、製造装置の中で使われる電源・制御系のニッチ企業という位置づけです。

レーザーテックのように有名な大型半導体株ではありません。

ただ、半導体製造の工程ではプラズマ制御が重要になります。

そのプラズマを安定的に発生させるための電源や周辺装置を手がけている会社ということで、半導体関連の小型成長株として面白いのではないかと考えました。

また、時価総額で見ても小型株です。

2026年5月時点の株価水準では、時価総額はおおむね250億円前後。発行済株式数は約858万株です。

項目 内容
市場 東証スタンダード
証券コード 6668
時価総額 約250億円前後
発行済株式数 約858万株

大型半導体株とは違い、成長期待が高まれば株価は大きく動きます。

一方で、決算や受注環境が悪化すると、売られる時も大きい。

新NISAで値上がり益を狙うには面白い銘柄ですが、値動きの荒さも覚悟する必要がある銘柄だと見ていました。

4. SBI証券の新NISAで300株購入

SBI証券の新NISA口座で、アドテックプラズマを購入しました。

取引履歴では、約定日は2024年1月11日、受渡日は2024年1月15日です。

約定日 受渡日 株数 平均単価 取得金額 区分
2024/1/11 2024/1/15 300株 約1,769円 530,690円 成長投資枠

新NISA開始直後に、成長投資枠で買った銘柄だったわけです。

5. 反省点は、決算発表日を確認していなかったこと

ここで大きな反省点があります。

購入時に、決算発表の時期をきちんと確認していなかったことです。

自分は、半導体関連銘柄というテーマ性を見て買いました。

AI、データセンター、半導体設備投資。

この流れに乗れる銘柄ではないかと考えました。

しかし、決算発表日までは十分に意識していませんでした。

実際には、アドテックプラズマは2024年1月12日に、2024年8月期第1四半期決算を発表しています。

内容 日付
SBI新NISAでの約定日 2024年1月11日
第1四半期決算発表日 2024年1月12日
SBI新NISAでの受渡日 2024年1月15日

自分としては、決算またぎを狙ったつもりはありません。

短期で決算をまたいで、上に跳ねることを期待したわけでもありません。

あくまで新NISAの超長期枠で買っただけです。

しかし、結果的には、かなり分かりやすい形で「意図せず決算またぎ」になっていました。

新NISAで超長期に持つつもりだから、短期の値動きはあまり気にしない。

その考え方自体は間違っていないと思います。

ただし、だからといって、決算発表日を確認しなくてよいわけではありません。

特に小型株は、決算への反応が大きくなりやすいです。

新NISAで長く持つつもりの銘柄であっても、買う前に決算日を確認する。

これは最低限やっておくべきでした。

6. 購入翌日の決算は厳しい内容だった

購入翌日に発表された2024年8月期第1四半期決算は、かなり厳しい内容でした。

項目 2024年8月期1Q 前年同期比
売上高 2,404百万円 -20.8%
営業利益 174百万円 -69.9%
経常利益 209百万円 -65.4%
親会社株主に帰属する四半期純利益 114百万円 -75.7%

第1四半期決算では、売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてが前年同期比で大きく減少していました。

主力の半導体・液晶関連事業も減収減益です。

セグメント 売上高 営業利益
半導体・液晶関連事業 2,291百万円 201百万円
研究機関・大学関連事業 112百万円 -44百万円

会社側は、半導体需要減少に伴う在庫調整や、中国に対する先端半導体関連装置等への輸出規制の影響で、半導体市場が低調に推移していたと説明しています。

さらに、受注環境も低調で、顧客から製品出荷時期の後ろ倒し要請があったとも記載されています。

数字だけを見ると、かなり厳しい決算です。

半導体関連の小型成長株として期待して買った直後に、大きな減益決算が出たことになります。

これは、短期的にはかなり悪いタイミングでした。

ただ、自分はこの悪材料を、そこまで大きくは考えていませんでした。
半導体関連は、もともと好不況のサイクルが大きい業界です。

需要が強い時期には設備投資が一気に増えますが、在庫調整や投資抑制の局面では、関連企業の業績も大きく落ち込みます。

アドテックプラズマのような小型の半導体関連株であれば、その影響はなおさら大きく出ます。

そのため、半導体需要の調整や受注低迷は、短期的には悪材料ではあるものの、長期で見ればサイクルの一部とも考えていました。

もちろん、業績悪化を軽視してよいわけではありません。

ただ、新NISAで超長期に持つ銘柄として見ていたため、1回の決算で出た悪材料だけで、すぐに投資判断を変えるつもりはありませんでした。

また、SBIの新NISA口座は長期保有前提です。

野村證券の信用取引のように、株価を細かくチェックする口座ではありません。

そのため、買った後に毎日株価を追いかけるようなこともしていませんでした。

後から取引履歴と決算日を照らし合わせてみると、買った翌日にかなり厳しい決算が出ていた。

これは、記事に残しておくべき反省点だと思います。

7. 3月末時点ではすでに含み損になっていた

では、実際に含み損は発生していたのか。

これはSBIの残高報告書で確認できます。

2024年3月29日時点で、アドテックプラズマは300株保有。

取得コストは1,769円。

評価単価は1,576円。

評価損益は−57,900円でした。

基準日 保有株数 取得コスト 評価単価 評価額 評価損益
2024/3/29 300株 1,769円 1,576円 472,800円 -57,900円

つまり、2024年1月11日に購入してから約2カ月半後には、すでに含み損になっていたことになります。

ただ、この含み損は、単に株価が何となく下がったという話ではありません。

2024年3月末時点で市場が見ていた直近決算は、1月に発表された第1四半期決算でした。

その内容は、売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてが前年同期比で大きく減少。

さらに、受注環境の低調さや、顧客からの出荷時期後ろ倒しも示されていました。

つまり、3月末時点の株価低迷には、それなりの理由がありました。

半導体関連株というテーマ性はある。

しかし、足元の業績は弱い。

このギャップが、株価の重さにつながっていたのだと思います。

8. 市場は足元の弱さを嫌気したが、自分は半導体サイクルの一部と見ていた

アドテックプラズマは、半導体関連の小型株です。

2024年3月時点で見えていた決算内容は、かなり厳しいものでした。

2024年3月時点で見えていた材料 内容
期待材料 半導体市場の長期成長、用途拡大、工場新設・増設計画
悪材料 半導体需要減少に伴う在庫調整
悪材料 中国向け先端半導体関連装置等への輸出規制
悪材料 受注環境の低調
悪材料 顧客からの製品出荷時期の後ろ倒し
自分の見方 悪材料ではあるが、半導体サイクルの一部として見ていた

市場は、足元の業績悪化を嫌気していたのだと思います。

実際、売上も利益も大きく落ちており、受注環境も低調でした。

ただ、自分としては、半導体関連の銘柄に投資する以上、このような好不況の波は避けられないと考えていました。

半導体は景気や設備投資のサイクルを大きく受ける業界です。

良い時は一気に買われますが、悪い時は想像以上に売られます。

そのため、1Q決算の悪化や受注低迷を見ても、それだけでアドテックプラズマを見切るつもりはありませんでした。

むしろ、長期で見れば、こうした下落局面も含めて付き合う銘柄だと考えていました。

自分のSBI新NISAの取得単価は1,769円。

3月末時点の評価単価は1,576円。

差額は1株あたり193円です。

300株では、約5.8万円の含み損でした。

項目 数値
取得単価 1,769円
2024年3月末評価単価 1,576円
1株あたり差額 -193円
保有株数 300株
評価損益 -57,900円

新NISAで買った銘柄としては、開始早々に含み損になった形です。

ただ、自分はSBIの新NISA口座については、野村證券の信用取引のように日々株価を追いかけるつもりはありませんでした。

信用取引で含み損が出ると、維持率や金利、決済期限などを意識する必要があります。

しかし、新NISAは現物です。

しかも、最初から超長期保有を前提にしていました。

そのため、SBIの新NISA口座については、日々の株価を細かくチェックするというより、長期で放置する感覚に近かったです。

気づけば含み損になっていた。

感覚としては、その方が近かったと思います。

9. それでも、株価下落を失敗とは見ていなかった

自分はこの株価下落を、単純な失敗とは見ていませんでした。

理由は、新NISAを超長期の枠として考えていたからです。

新NISAで買った銘柄は、短期の値動きで売買するつもりではありません。

数日、数週間、数カ月の値動きで判断するのではなく、数年単位、場合によっては10年以上の時間軸で見るつもりでした。

そのため、購入後に株価が下がったからといって、すぐに売るつもりはありませんでした。

もちろん、決算発表日を確認せずに買ったことは反省点です。

これは明らかに甘かったと思います。

しかし、アドテックプラズマという銘柄を新NISAで買ったこと自体を、すぐに失敗だとは考えていませんでした。

重要なのは、株価が下がったことではありません。

その会社を超長期で持つ理由が残っているかどうかです。

アドテックプラズマは、半導体製造装置向けの電源・制御系というニッチな分野にいる企業です。

半導体市況の波は受けます。

業績も安定して右肩上がりというわけではありません。

ただ、AIやデータセンター、先端半導体の需要が長期的に伸びると考えるなら、半導体製造装置の周辺分野にも一定の成長余地はあると考えました。

だから、新NISAで買った300株はそのまま保有することにしました。

10. 株価下落は、安く追加する機会にもなった

一方で、株価が下がったことで、別の見方も出てきました。

それは、同じ銘柄をより安く買える機会になったということです。

自分のSBI新NISAの買値は1,769円でした。

しかし、2024年3月末時点では、評価単価は1,576円まで下がっていました。

新NISA分だけを見れば含み損です。

ただ、超長期で持ちたい銘柄だと考えるなら、安くなったところで追加する選択肢もあります。

もちろん、ただ下がったから買うというのは危険です。

業績が悪化し、将来性がなくなっているなら、安く見えても買ってはいけません。

しかし、自分としては、アドテックプラズマをすぐに見切る必要はないと考えていました。

半導体関連の小型株として、値動きが荒いことは仕方がない。

むしろ、株価が下がったことで、長期保有する株数を増やせる可能性が出てきた。

このように考えるようになりました。

そして、この判断が、後の野村證券側での追加購入につながっていきます。

11. 今回の学び

今回の第1部を振り返ると、学びは二つあります。

一つは、新NISAでは値上がり益の非課税メリットを活かすために、小型成長株を持つという考え方です。

旧NISAでは、大型高配当株を中心にしていました。

しかし、新NISAでは、超長期で成長を狙う銘柄も持ってよいと考えました。

その意味で、スタンダード市場の小型半導体株を候補に入れたこと自体は、自分の中では自然な流れでした。

もう一つは、どれだけ超長期目線で買うとしても、決算発表日は確認すべきだったという反省です。

自分は、半導体関連というテーマ性を見てアドテックプラズマを買いました。

しかし、購入時に決算発表の時期をきちんと見ていませんでした。

そのため、2024年1月11日に買い、翌日の1月12日に決算発表を迎える形になりました。

項目 内容
投資方針 新NISAで超長期保有
購入理由 半導体関連の小型成長株
反省点 決算発表日を確認していなかった
実際の結果 約定翌日に決算発表
その後 3月末時点で含み損

自分では決算またぎを狙ったつもりはありませんでした。

それでも、結果としては決算直前に買っていました。

新NISAだから売らない。

超長期だから短期の下落は気にしない。

それはそれでよいと思います。

ただし、買うタイミングを確認しなくてよい理由にはなりません。

特に小型株は、決算で大きく動きます。

半導体関連株は、期待で買われやすい一方、決算内容や受注環境で一気に売られることもあります。

アドテックプラズマは、そのことを買ってすぐに教えてくれた銘柄でした。

12. 次回へ

SBI証券の新NISAで買ったアドテックプラズマは、2024年1月11日に約定し、その翌日に第1四半期決算を迎えました。

購入時点では、決算発表日をきちんと確認していませんでした。

その後、3月末時点ではすでに含み損。

ただ、その含み損は、単に株価が何となく下がったというより、1月に発表された厳しい第1四半期決算を考えれば、ある程度理由のある株価低迷でした。

市場は足元の業績悪化を嫌気していたと思います。

一方で、自分は半導体関連銘柄には好不況のサイクルがあると考えていたため、短期的な悪材料だけで見切るつもりはありませんでした。

新NISAは超長期で使う枠であり、SBIの新NISA口座では野村證券の信用取引のように、日々の株価を細かく追うつもりもありませんでした。

むしろ、株価が下がったことで、同じ銘柄をより安く追加できる機会が来たとも考えました。

次回は、SBI新NISAで持っていた300株に加えて、野村證券側でアドテックプラズマを買い増しし、現物1,000株まで増やしていった取引を振り返ります。

投資に関するご注意

本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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