SpaceX上場・夢枠投資
儲けるためだけではなく、未来に少しだけ参加するために。
SpaceXという会社に投資してみたい理由を書いてみます。
SpaceXが上場申請を行い、目論見書が公開されました。
SpaceXと聞くと、まず思い浮かぶのはロケットです。
しかし、目論見書や関連報道を見ていくと、もはや単なるロケット会社ではありません。
ロケット打ち上げ、Starlinkによる衛星通信、Starshipによる超大型宇宙輸送、AI、宇宙データセンター、そして火星開発。
事業内容は、正直かなりぶっ飛んでいます。
普通の企業分析であれば、売上、利益、利益率、PER、PSR、キャッシュフローなどを見て、割高か割安かを判断します。
ただ、SpaceXの場合、おそらく上場時の株価は、どんな根拠を使っても説明しにくい水準になると思います。
それでも、自分はこの会社に投資したい。
今回は、SpaceXの事業内容を整理しながら、なぜ自分がこの会社に投資したいと思うのかを書いてみます。
SpaceXはもはやロケット会社だけではない
SpaceXの原点は、もちろんロケット打ち上げ事業です。
Falcon 9、Falcon Heavy、Dragonなどを使い、商業衛星、NASA、政府・軍事関連のミッションを担ってきました。
この分野でSpaceXが大きく変えたのは、再使用ロケットです。
従来のロケットは、基本的に一度打ち上げたら使い捨てでした。
しかしSpaceXは、Falcon 9の第1段ブースターを回収し、再利用する仕組みを実用化しました。
これは、宇宙開発のコスト構造を大きく変えた実績だと思います。
宇宙開発というと、どうしても夢物語のように見えます。
しかしSpaceXは、実際にロケットを飛ばし、回収し、再利用し、宇宙輸送を事業として成立させてきました。
ここが、他の宇宙ベンチャーと大きく違うところです。
夢を語っているだけではない。実際に飛ばしてきた。失敗しても、次を作って、また飛ばしてきた。この実行力が、SpaceXの最大の強みだと思います。
現在の稼ぎ頭はStarlink
SpaceXの中で、投資対象として一番分かりやすいのはStarlinkです。
Starlinkは、低軌道衛星を大量に打ち上げ、地球上の広い地域にインターネット接続を提供する衛星通信サービスです。
山間部、離島、海上、航空機、災害地域、戦地など、通常の光回線や携帯基地局ではカバーしにくい場所にも通信を届けられます。
報道では、Starlinkは2025年に約113.9億ドルの売上を上げ、SpaceX全体の売上の大きな柱になっているとされています。SpaceX全体の売上は約186.7億ドルとされており、Starlinkがすでに中心事業になっていることが分かります。
ここで重要なのは、SpaceXが自社ロケットでStarlink衛星を打ち上げられることです。
普通の衛星通信会社であれば、衛星を打ち上げるためにロケット会社へ依頼する必要があります。
しかしSpaceXは違います。
- 自社でロケットを作る
- 自社で衛星を打ち上げる
- 自社で通信網を構築する
この垂直統合が強いです。
Starlinkは、単なる通信サービスではありません。
SpaceXのロケット事業と一体になった、巨大な宇宙インフラ事業です。
この点だけを見ると、SpaceXはすでに「夢だけの会社」ではなく、実際に収益を生む通信インフラ企業でもあります。
Starshipは将来の本命
そして、SpaceXの将来性を大きく左右するのがStarshipです。
Starshipは、完全再使用を目指す超大型ロケットです。
成功すれば、Starlink衛星をより大量に、より低コストで打ち上げられるようになります。
さらに、月、火星、宇宙ステーション、宇宙データセンター構想にもつながります。
直近の試験飛行でも、Starshipはまだ完成形ではないものの、主要な目標をこなしながら前進していると報じられています。
もちろん、Starshipはまだ完成していません。
完全再使用、安定運用、軌道上燃料補給、月面着陸、火星輸送。
ここまで考えると、まだ多くの技術的な壁があります。
ただ、自分はStarshipについては、最終的にはかなりのところまで行くのではないかと思っています。
理由は、SpaceXの開発スタイルです。
SpaceXの開発サイクル
飛ばす → 失敗する → データを取る → 改良する → また飛ばす
このサイクルが非常に速い。
Falcon 9の再使用も、最初から成功していたわけではありません。
何度も失敗しながら、最終的には再使用ロケットを当たり前のように運用する会社になりました。
Starshipも同じ道を進んでいるように見えます。
もちろん、投資家としては楽観しすぎてはいけません。
Starshipの完全成功を株価がすでに織り込みすぎているなら危険です。
それでも、今までのロケット開発の達成経過を見ると、SpaceXならやってしまうのではないか。
そう思わせるだけの実績があります。
AIや宇宙データセンターまで視野に入る
さらにSpaceXは、AIや宇宙データセンター構想にもつながっていく可能性があります。
ここは、正直かなりぶっ飛んでいます。
ロケットを飛ばすだけでも普通ではありません。
そのロケットでStarlinkという衛星通信網を作り、さらにAIインフラや宇宙空間でのデータセンター構想まで見ている。
普通の企業分析では、なかなか扱いにくい領域です。
AI事業は、現時点では大きなリスクでもあります。
巨大な設備投資が必要で、競争相手も世界最強クラスの企業ばかりです。
報道では、SpaceXのAI部門は売上を上げている一方で、巨額の赤字や設備投資負担も抱えているとされています。特にAI部門の赤字や資本支出の大きさは、SpaceX全体の収益性を見るうえで無視できない要素です。
ただ、SpaceXが考えている未来は、単なるAIチャットボットではありません。
宇宙インフラとAIインフラを結びつけようとしている。
この発想自体が、普通の会社とは違います。
成功するかどうかは分かりません。
むしろ、かなり難しいと思います。
それでも、ここまで大きな構想を本気で進めようとする会社は、ほとんどありません。
株価はおそらく説明できない水準になる
投資対象として考えた場合、最大の問題は株価です。
SpaceXは上場すれば、かなりの人気を集める可能性が高いと思います。
報道では、SpaceXのIPOが史上最大級になる可能性や、1兆ドルを大きく超える評価額が取り沙汰されています。
そうなると、普通のバリュエーションでは説明しにくい株価になるはずです。
- 売上倍率で見ても高い
- 利益で見ても高い
- 将来性を織り込んでも、なお高い可能性がある
おそらく、どんな根拠を使っても「安い」とは言いにくい水準になると思います。
それでも人気化する可能性は高い。
なぜなら、SpaceXは単なる企業ではなく、物語そのものが強すぎるからです。
ロケット。Starlink。Starship。AI。火星。
これだけのテーマを一つの会社が持っている。
しかも、それを夢物語だけで終わらせず、実際に一部を現実にしてきた。
株価が高くなるのは、ある意味で当然かもしれません。
ただし、普通の投資判断で考えれば、上場直後に飛びつくのは危ないです。
初値があまりに高ければ、高値掴みになる可能性は十分あります。
ここは自分も冷静に見たいところです。
それでも投資したい理由
それでも、自分はSpaceXに投資したいと思っています。
理由は、短期で儲けたいからではありません。
むしろ、SpaceXについては、儲けられるかどうかを最優先には考えないと思います。
自分がSpaceXに惹かれるのは、この会社が過去に「無理そうなこと」を何度も現実にしてきたからです。
- Falcon 9の再使用
- Starlinkの実用化
- Starshipの高速な開発
どれも、最初は無理に見えたはずです。
それでもSpaceXは、それを少しずつ形にしてきました。
だから、Starshipや火星開発も、完全な夢物語とは思えません。
もちろん失敗する可能性はあります。
予定通りに進まない可能性も高い。
開発費が膨らみ、株価が大きく下がることもあると思います。
それでも、この会社なら何かをやってしまうのではないか。
そう思わせるだけの実績があります。
イーロン・マスクの会社だから買いたい、という本音
そして、もう一つ本音を言えば、SpaceXに投資したい理由の中には、
「イーロン・マスクの会社だから」
という気持ちもあります。
これは、単に有名人だから買いたいという意味ではありません。
イーロン・マスク氏は、これまで何度も「そんなことは無理だ」と言われることを事業として進めてきました。
電気自動車を本格的な産業にしたTesla。
再使用ロケットを実用化したSpaceX。
衛星通信を現実のサービスにしたStarlink。
どれも、最初はかなり無謀に見えたはずです。
それでも、完全ではないにせよ、実際に形にしてきました。
もちろん、マスク氏にはリスクもあります。
発言や経営判断が極端に見えることもありますし、投資家としては振り回される場面も出てくると思います。
それでも、普通の経営者ではやらないようなことを、本気で実行してしまう人物でもあります。
SpaceXに投資するということは、事業内容に投資するだけではありません。
イーロン・マスクという異常な実行力に投資することでもあると思います。
自分としては、そこにも大きな魅力を感じています。
マスク氏の支配権も含めて乗る投資
SpaceXに投資するうえで、イーロン・マスク氏の存在は避けて通れません。
報道によると、SpaceXは上場後も、マスク氏が大きな議決権を握る構造になるとされています。
具体的には、一般投資家が取得するClass A株が1株1議決権である一方、Class B株には1株10議決権が付く二重株式構造になっており、マスク氏が上場後も大半の議決権を維持する見通しと報じられています。
普通の上場企業として見れば、一般株主の影響力が限られる点は注意が必要です。
ただ、自分にとっては、そこは大きなマイナスではありません。
SpaceXは、普通の会社ではありません。
ロケットを再使用し、Starlinkで衛星通信網を作り、Starshipで火星を目指す。
こうした構想は、通常の上場企業のように短期的な株主利益ばかりを気にしていては、なかなか進められないと思います。
むしろSpaceXの場合は、イーロン・マスク氏の強い意思決定があるからこそ、ここまで来られた面もあるはずです。
もちろん、これはリスクでもあります。
マスク氏の発言や経営判断によって、株価が大きく振れる場面はあると思います。
一般株主が経営に影響を与えにくい構造であることも、理解しておく必要があります。
それでも、自分はこの点については許容範囲内です。SpaceXに投資するなら、事業内容だけでなく、イーロン・マスク氏の強い支配力も含めて乗る投資になる。そう考えています。
自分にとってSpaceXは夢枠投資
自分にとってSpaceXは、儲けるための主力投資ではありません。
高配当株でもありません。
割安株でもありません。
安定した成熟企業でもありません。
むしろ、儲けられるかどうかを最優先に考えない投資になると思います。
言い方を変えれば、夢枠投資です。
未来への参加券。
この表現が一番しっくりきます。
SpaceXが作ろうとしている未来に、少しだけでも株主として乗ってみたい。
その気持ちの方が大きいです。
自分はこれまで、マイクロソフトなどの米国株で資産を増やしてきました。
その経験から、時代を変える企業に早い段階で乗ることの大きさも知っています。
もちろん、SpaceXが同じように報われるとは限りません。
上場時点で、すでに相当な期待が株価に織り込まれている可能性もあります。
それでも、後から振り返ったときに、
「あの会社に少しでも乗っていた」
と思えること自体に価値がある気がしています。
ただし、買い方は慎重にする
儲けを最優先にしないとはいえ、どんな価格でも買うという意味ではありません。
SpaceXは上場時からかなり人気化する可能性が高いです。
初値があまりにも高ければ、いったん見送る判断も必要だと思います。
買うとしても、主力ではなく少額。
一括ではなく、時間を分ける。
夢枠だからこそ、失敗しても生活や資産形成に影響しない範囲にする。
買う前に確認したいポイント
- 公開価格
- 初値
- 時価総額
- Starlinkの利益成長
- Starshipの開発進捗
- AI事業の赤字
- ロックアップ解除後の需給
特に大事なのは、SpaceXの株価がどこまで未来を織り込んでいるかです。
Starlinkの成長だけで説明できる株価なのか。
Starshipの成功まで織り込んでいるのか。
火星や宇宙データセンターまで織り込んでいるのか。
ここを見誤ると、どれだけ良い会社でも投資としては苦しくなります。
だから、買うとしても慎重に。
でも、いつか少しだけでも持ちたい。
これくらいの距離感が、自分にはちょうどよいと思っています。
まとめ:儲けではなく、未来に乗る投資
SpaceXは、おそらく普通のバリュエーションでは説明できない会社になると思います。
上場時の株価も、かなり高くなる可能性が高い。
売上や利益だけを見れば、割高に見える可能性が高いと思います。
それでも、自分はこの会社に投資したい。
理由は、儲かるかどうかだけではありません。
Starlink、Starship、AI、火星開発。
普通なら夢物語で終わるようなことを、SpaceXは少しずつ現実にしてきました。
そして正直に言えば、イーロン・マスク氏の会社だから買いたい、という気持ちもあります。
普通なら無理に見えることを、実際に形にしてきた人物と会社。
そこに少しだけでも乗ってみたい。
また、マスク氏が大きな議決権を握ることも、自分にとっては許容範囲内です。
一般株主の影響力が小さいことは理解したうえで、それでもSpaceXという会社には、強い意思決定で大きな構想を進めてほしいと思っています。
自分にとってSpaceXは、主力投資ではありません。
儲けるためだけの投資でもありません。
あくまで夢枠投資。
未来への参加券。
上場したら、価格を見ながら慎重に考えます。
ただ、いつか少しだけでも、この会社の株主になってみたいと思っています。
ひとことまとめ
SpaceXは、割安だから買う銘柄ではない。けれど、未来を本気で動かそうとしている数少ない企業のひとつとして、少しだけでも参加してみたいと思わせる会社です。
投資に関するご注意
本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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