2026年5月17日日曜日

【実録】決算跨ぎで感じた短期売買のリスク|ワタミ取引で学んだこと

一時期、自分は決算跨ぎをよくしていました。決算発表の直前に、良い決算が出そうな銘柄を買い、上方修正、増配、自社株買い、業績の急回復といった材料が出たところで、翌営業日の急騰を狙う手法です。

うまく当たれば、数日で大きな利益を取れることがあります。実際、決算跨ぎでうまくいった取引もありました。ただし、当然ながら毎回うまくいくわけではありません。良い決算だと思って買っても、市場の期待ほどではなければ売られます。増配しても下がることがありますし、上方修正しても材料出尽くしで売られることもあります。

目論見が外れれば、翌営業日にいきなり暴落を食らいます。だから、決算跨ぎはリスクの高い取引である。これは、はっきりそう言ってよいと思っています。

ただし、競馬やパチンコと違って、負けたからといってそこで終了ではありません。株価が下がっても、買い増すことができます。時間をかけて戻りを待つこともできます。何度でも挑戦できるし、負けたあとでも挽回の余地がある。そこが、株式投資の怖さであり、楽しさでもあります。

今回は、そんな決算跨ぎで一度は負けかけたものの、最後は挽回できたワタミの取引を振り返ってみます。


決算跨ぎで負けかけたあと、ナンピンとホールドで最後はプラス売却できたワタミの取引記録。

外食関連銘柄が買われていた流れ

ワタミを買った理由は、当時の外食関連銘柄の雰囲気にあります。2023年当時、コロナによる自粛ムードはかなり薄れていました。2023年5月には新型コロナが5類に移行し、外食需要は回復基調になっていました。

この流れを受けて、外食関連銘柄も買われていました。すかいらーくホールディングスやゼンショーホールディングスなど、外食大手には強い銘柄が目立っていた印象があります。つまり、当時は外食関連銘柄に資金が向かっていました。

外食企業の業績回復が期待できる。その流れから連想して、ワタミも買われるのではないか。ワタミはコロナ禍で厳しい影響を受けた銘柄です。だからこそ、コロナ明けの回復局面では、業績が戻れば評価される可能性があると考えました。

外食回復というテーマがあり、決算で良い数字が出れば、株価も反応するかもしれない。そう考えて、ワタミを買いました。

ただし、これは企業分析ではありません。

もとから企業分析などありませんでした。

外食関連銘柄が買われている。ワタミも決算で良い数字が出れば、翌日に跳ねるかもしれない。

それだけでした。

完全に、決算に賭けたトレードでした。

2023年11月14日、ワタミを信用買い

2023年11月14日、自分はワタミを信用で買いました。同日の買いをまとめると以下の通りです。

約定日 銘柄 区分 株数 買値
2023/11/14 ワタミ 信用買新規 2,000株 1,111〜1,113円

買値は、だいたい1,112円前後です。この日は、ワタミの決算発表日でもありました。ワタミは2023年11月14日15時に、2024年3月期第2四半期決算を発表しています。つまり、自分はまさに決算発表のタイミングでワタミを買ったことになります。

外食関連銘柄が買われている。ワタミも業績回復が期待できる。決算で良い数字が出れば、翌日に株価が跳ねるかもしれない。そう考えて入った取引でしたが、これは冷静な企業分析ではなく、決算前に買って決算発表後の上昇を狙う、完全な決算跨ぎの賭けトレードでした。

決算結果は期待外れだった

ワタミの2024年3月期第2四半期決算は、期待していたほどの内容ではありませんでした。売上高は403億1,400万円、営業利益は18億800万円で、営業利益は前年同期比で大きく伸びていました。ただし、経常利益と純利益は前年同期比で減益でした。

自分が期待していたのは、外食回復を背景にした分かりやすい好決算でした。しかし実際には、営業利益は改善しているものの、全体としては素直に買われるほどのインパクトにはなりませんでした。つまり、期待外れだったということです。

そして、その期待外れの決算に対して、翌日の株価も素直に反応しました。

決算翌日、いきなり急落した

決算発表の翌営業日、ワタミの株価は大きく下がりました。2023年11月14日の終値は1,101円。そして翌営業日の2023年11月15日は、始値1,011円、高値1,040円、安値998円、終値1,009円でした。

前日終値から92円安、下落率にすると約8.4%の下落です。しかも、安値では1,000円を割り込んで998円まで売られていました。自分の買値は1,111円から1,113円だったので、買った翌営業日に、いきなり大きな含み損を抱えたことになります。

これは、完全に決算跨ぎの賭けに負けた形でした。

狙っていたのは、決算発表後の急騰です。

しかし、実際に起きたのは急落でした。

決算跨ぎはリスクが高い取引ある。この時、それを改めて感じました。

ただし、損切りする気はなかった

決算跨ぎの賭けには負けました。ただし、そこで損切りする気はありませんでした。これは良い悪いではなく、当時の自分の方針としてそうだった、という話です。

外食回復というテーマ自体は、まだ終わっていない。ワタミの決算は期待外れだったが、コロナ明けで業績回復が期待できる流れは残っている。だから、ここからは復活するまでナンピンとホールドでいく。株価が下がれば買い増して平均単価を下げ、すぐに戻らなくても時間をかけて戻りを待つ。これが、自分の取った方針でした。

普通のギャンブルなら、外れた時点で終わりです。競馬なら馬券が外れれば終わり。パチンコなら玉がなくなれば終わり。しかし、株は違います。含み損を抱えても、まだ勝負は続いています。ナンピンすることもできるし、ホールドして戻りを待つこともできます。

もちろん、それは危険なやり方でもあります。下がり続ければ損失はさらに膨らみます。それでも、負けた瞬間にすべてが終わるわけではない。そこが株式投資の怖さであり、面白さでもあります。

2024年1月、1,045円台でナンピン

最初に買った2023年11月からしばらく経っても、ワタミの株価は買値までは戻りませんでした。そこで2024年1月5日、自分はワタミを追加で買いました。

約定日 銘柄 区分 株数 買値
2024/01/05 ワタミ 信用買新規 2,000株 1,045〜1,046円

ここで追加で2,000株を買い、最初の2,000株と合わせて合計4,000株になりました。最初の買値は1,112円前後でしたが、追加買いは1,045円台です。決算翌日の急落で含み損になっていたものの、ここでナンピンすることで平均単価を下げました。

この時点でも、まだ助かったわけではありません。ただ、最初の買値より安いところで買い増すことで、復活できる形を作ろうとしていました。ここからは、決算跨ぎの勝負というより、ナンピンとホールドの勝負になっていきました。

2024年5月、900円台まで下がったところでさらにナンピン

2024年5月29日、自分はさらにワタミを買い増しました。同日の買いは、まとめると以下の通りです。

約定日 銘柄 区分 株数 買値
2024/05/29 ワタミ 信用買新規 1,000株 901〜902円

ここで追加したのは1,000株で、これによりワタミの保有は合計5,000株になりました。最初に1,110円台で買った銘柄を、半年後に900円台前半で買い増しているわけです。かなり下がっていましたが、自分としてはここもナンピンでした。

決算跨ぎの賭けには負けた。でも、そこで終わりにせず、平均単価を下げて戻りを待つ。そういう取引になっていました。ただし、この5月のナンピンも、すぐに報われたわけではありません。2024年5月29日のワタミの株価は、始値903円、高値903円、安値882円、終値882円でした。つまり、901円から902円で買い増したその日に、終値は882円まで下がっています。

買い増した分まで、すぐに含み損になりました。決算跨ぎに負け、ナンピンしてもまだ下がる。このあたりは、普通に考えれば失敗トレードです。

一時820円台まで沈んだ

5月に901円台で買い増したあとも、ワタミはすぐには戻りませんでした。むしろ、その後も株価は低迷し、2024年9月には一時820円台まで下がっています。9月11日には安値820円、終値824円まで下落しました。

最初に買ったのは1,111円から1,113円です。そこから見ると、820円台はかなり大きな下落です。5月に901円台で買い増した分ですら、さらに含み損になっていました。

ここまで来ると、最初の決算跨ぎが完全に外れていたことは明らかでした。決算発表前に買い、翌日急落。その後も戻らず、1月にナンピン。さらに下がって、5月にナンピン。それでも9月には820円台まで沈む。かなり長い我慢になりました。

それでも、損切りする気持ちはありませんでした。復活するまでナンピンとホールド。これが当時の方針でした。もちろん、これが常に正しいとは思いません。ナンピンは、下がり続ければ傷を広げます。ホールドも、戻らなければ資金を長期間拘束されます。ただ、この時の自分は、ワタミについては戻りを待つ判断をしました。そして結果的には、その判断が最後の挽回につながります。


ワタミは決算翌日に急落し、その後も低迷したが、ナンピンとホールドを経て、2024年10月の上昇局面でプラス売却できた。

2024年10月、サブウェイ子会社化で流れが変わった

流れが変わったのは、2024年10月でした。ワタミは2024年10月25日、日本サブウェイ合同会社の持分を取得し、子会社化すると発表しました。あわせて、サブウェイとの10年間のマスターフランチャイズ契約も発表されています。

この材料で、ワタミの株価は急動意しました。ただ、正直に言えば、なぜここまで株価が上がったのかは自分でもよく分かりません。サブウェイ子会社化が、そこまでワタミの価値を大きく変える材料だったのか。当時の自分には判断できませんでした。

ただ、理由はともかく株価は上がりました。10月24日の終値は924円、10月25日は960円、10月28日は1,030円、10月29日は1,066円。わずか数営業日で、一気に株価が戻ったのです。

5月には882円まで下がり、9月には820円台まで沈んでいた銘柄が、10月末には1,060円台まで戻ってきました。自分は、たまたまその上昇に居合わせました。そして、その上昇局面でワタミをすべて売却しました。

約定日 銘柄 区分 株数 売値 損益
2024/10/29 ワタミ 信用売決済 5,000株 1,063〜1,066円 +64,893円

大勝ちではありません。むしろ、長く持っていた割には小さな利益かもしれません。ただ、最初の決算跨ぎで外し、買った翌日に急落し、その後も900円割れ、さらに820円台まで沈んだことを考えれば、プラスで終えられた意味は大きいと思います。

なぜ上がったのかは、今でもよく分かりません。

でも、その上昇に居合わせました。

そして、そこで売れました。

それだけで、この取引は十分だったと思います。

途中で配当も取れていた

もうひとつ、この取引で忘れてはいけないのが配当です。ワタミは、2024年3月期に1株あたり10円の期末配当を出しています。自分は2023年11月にワタミを買い、2024年10月まで保有していたので、2024年3月末の権利をまたいでいたことになります。

信用買いなので、現物株の配当金そのものではなく、配当落調整金という形になるはずですが、少なくとも配当に相当するものは取れていたと思います。正確な金額まではここでは確認しません。ただ、株価の値動きだけを見ると最終損益は+64,893円で、そこに加えて保有期間中の配当分もあったことになります。

配当があるから下落に耐えられる、というほど大きな金額ではありません。それでも、持っている間に少しでも回収できるものがある。このあたりも、競馬やパチンコとは違うところだと思います。

エピローグ:その後のワタミ株

自分は2024年10月29日に、ワタミを1,063円から1,066円で売却しました。最終損益は+64,893円で、さらに保有期間中には配当分もありました。決算跨ぎで負けかけた取引としては、プラスで終われたので十分だったと思います。

ただ、株価のその後を見ると、少し複雑な気持ちにもなります。ワタミ株は、その後も上がる場面があり、2025年には年初来高値1,228円まで上昇しています。つまり、自分が売った1,060円台から、さらに上がる局面があったということです。

もしそこまで持っていれば、もっと利益は伸びていた。そう考えることもできます。ただし、その後の株価はずっと強かったわけではありません。2025年には年初来安値892円もつけています。結果的に見ると、2024年10月末に1,060円台で売った判断は、そこまで悪くなかったと思います。

売ったあとに上がれば、早売りした気分になります。しかし、さらに時間が経つと、やっぱりあそこで売ってよかったと思うこともあります。ワタミの取引は、決算跨ぎの賭けに負けたところから始まり、そこからナンピンして、ホールドして、最後は材料で戻ったところを売った取引でした。

その後の株価を見ると、もっと上で売れた可能性もありました。ただ、最初に大きく外した取引を、最後にプラスで終えられた。それだけで、この取引は十分だったと思います。

決算跨ぎはリスクがある。でも終わりではない

今回のワタミ取引で感じたのは、やはり決算跨ぎはリスクだなということです。外食関連銘柄が買われていて、コロナ明けの回復期待もあり、ワタミもその流れに乗るかもしれないと考えて買いました。しかし、決算結果は期待外れで、翌日の株価は急落しました。決算跨ぎの賭けには負けたのです。

ただ、そこで終わりではありませんでした。ここが株式投資の面白いところだと思います。競馬やパチンコなら、外れた時点で勝負は終わります。しかし株は、含み損を抱えても、そこからまだ勝負を続けられます。ナンピンする。ホールドする。戻りを待つ。さらに、保有している間に配当を受け取れることもあります。

もちろん、これは危険でもあります。下がり続ければ、さらに苦しくなります。実際、ワタミも5月に買い増した後、9月には820円台まで沈みました。それでも、最後はサブウェイ子会社化の材料で急反発し、プラスで抜けることができました。

決算跨ぎはギャンブル性が高い。

でも、負けたからといって、そこで終了ではありません。

何度でも挑戦できる。間違えても修正できる。外しても挽回できる余地がある。

そこが、株式投資の怖さであり、楽しさだと思います。

まとめ

今回のワタミ取引は、きれいな勝ち方ではありませんでした。2023年11月14日、決算発表日にワタミを買いました。外食関連銘柄が買われていて、外食企業の業績回復が期待できる。その流れから連想して、ワタミも決算で買われるのではないかと考えたのです。

しかし、これは企業分析ではありません。もとから企業分析などなく、完全に決算に賭けたトレードでした。そして、その賭けには負けました。決算結果は期待外れで、翌日の株価は急落。買値は1,110円台でしたが、翌日には一時998円まで下がりました。

普通なら、ここで失敗トレードです。ただ、自分には損切りする気はありませんでした。ここからは、復活するまでナンピンとホールドです。2024年1月に1,045円台でナンピンし、2024年5月には901円台でさらにナンピン。それでも2024年9月には、一時820円台まで下がりました。

かなり苦しい取引でしたが、2024年10月、ワタミが日本サブウェイの子会社化を発表しました。なぜそこまで株価が上がったのかは、正直よく分かりません。ただ、自分はその上昇に居合わせ、株価は急反発し、1,060円台まで戻りました。そこで全株を売却しました。

最終損益は+64,893円。さらに、保有期間中には配当分もありました。大きな利益ではありません。ただ、決算跨ぎで負けかけた取引を、最後はプラスで終えることができました。

今回の教訓はシンプルです。

決算跨ぎはギャンブル。

でも、負けた後でも挽回できることがある。

もちろん、ナンピンとホールドがいつも正解とは限りません。むしろ危険な場面も多いです。それでも、株は競馬やパチンコとは違います。外れた瞬間にすべてが終わるわけではありません。負けた後でも、まだ勝負を続けられる。そこが、株式投資の怖さであり、面白さなのだと思います。

投資に関するご注意

本記事は、筆者自身の投資経験や売買記録をもとにした個人的な振り返りであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 株式投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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